海住恒幸の松阪市議会通信 

議員活動を通して、自治体議会や自治体のあり方を考えるブログ

「きわめて憂慮すべき危機的な状態」(松阪市民病院)

2007年08月31日 18時30分24秒 | 自治体
松阪市民病院の経営状態がひどいことになっています。
きょう配られた平成18年度松阪市民病院事業決算書。
監査委員は「一般会計より6億5000万円の多額の繰り入れをもってしても赤字を余儀なくしており病院経営がきわめて憂慮すべき危機的な状態にある」との意見を付けました。
見かけの赤字は、6000万円。
しかし、それは不良債務の処理として、一般会計より6億5000万円を赤字補てんしたから。
それがなければ単年度で7億1000万円の赤字だったということ。
17年度は3億5600万円の赤字だったから、ほぼ倍増したということになる。
累積赤字は65億。赤字補てんしていなかったら70億を突破していた計算。
なぜ、赤字補てんしたかというと国からの指導。
19億円でホスピスを建設するため新たな起債(借金)が必要となったが、不良債務を減らさないと借金をさせないとの指導を受けた。そこで、一般会計からの6億5000万円の財政援助となったしだい。
ホスピス(緩和ケア病棟)を担っていく体力はあるのだろうか。

きょう議案配布

2007年08月31日 06時35分59秒 | 議会
きょう、午前10時から議会運営委員会。
7日から始まる9月定例議会の議案が配布されます。
市民病院、水道、下水道の3企業会計の18年度決算を主な内容とします。

9月定例議会、町並みゼミ

2007年08月30日 06時54分31秒 | 議会
9月7日から松阪市議会9月定例会です。
9月議会のメインは、市民病院、水道、公共下水道の企業3会計の平成18年度決算です。
一般質問は、14日、19日、20日です。

伊勢市で、全国町並みゼミが開催されます。
14日~17日ですが、議会と重なるので、参加できるとしたら、15,16日かな?
全国町並み保存連盟が中心になって、開催地で実行委員会をつくって、毎年、全国各地で開催。
今回は30回目。ちなみに、第10回開催が松阪でした。
殿町の御城番の保全と活用などに関心が集まった大会だったそうです。
それから20年。
区切りのいい数字、そして、久々の「地元」ということで、今回は松阪大会開催に携わった人たちの思い入れも強いようです。

一般質問の順番はくじ引きで決まりますので、いい番号を引いて、14日が当たればいいか、それとも、19,20日でも、町並みゼミでいいヒントを拾うことができるかも。


松阪市の当事者能力(松阪駅西再開発)

2007年08月28日 08時28分56秒 | 自治体
「状況によっては3回目も」(杉山貴雄・松阪市都市計画課長=24日の市議会建設水道委員会協議会)といっていたように、
本音のところでは、第1案と第3案の中から大勢の空気をつかめば、
25日で終結をしたかった松阪駅西地区再開発市民意見交換会。
だが、殿町案の提案、コーディネーターの横島毅氏の一喝も受けて、
9月8日に第3回目が開催されることに。

第2回目の意見交換会でも見えてきたことは、結局、松阪市の当事者能力という問題。
24日の建設水道委員会協議会で杉山課長は「市が従来から主張してきたのは、道路と公共広場であって、施設(建物)には関わりを持たない」と述べた消極的関与。
松阪市はこれを「民主導」と言ってきました。

が、昨年3月、保健福祉医療総合センターという大きなハコを駅前再開発予定地に持ってくると決めてからは、「区分所有」的関与。市の施設となる同総合センターは区分所有者となるので、当然責任を負わなければならないが、他施設には責任を負わない。そのため、津駅前のアスト津のような公・民の一体型ビルとなることは避けることだけを準備組合の中で主張するが、それ以外のことについては口出ししないということです。

しかしこのこのことが、あらゆる議会答弁でも「民主導なので・・・」という言い訳につながり、昨年5月に明らかになった24階建ての高層マンション計画に多数の市民が不快感を持っても、自らの意思ではなんともしようとしませんでした。
今年3月の市議会でも不動の意思を示しました。

その結果、5月のまちづくりフォーラムでは、専門家から、「何の魅力もない」と言われ、6月の市民アンケートでも支持率はわずか4%と超低迷。

市長も「見直し」の検討を約束したことから、準備組合にお願い詣でをし、1回目の市民意見交換会で4つの修正案を公表、2回目の意見交換会で2つの案に絞り込んで見せた。
4つから2つに絞り込んだ経過など示されなかったから、初めから第1案と第3案の2つに絞り込むことが決まっていたのかもしれませんし、さらに言えば、準備組合の採点表で○の多かった第3案を本命の修正案として市民にのませることを決めていたのかもしれません。

第3案とは、78メートルのマンションを10メートルほど低くし、1~2階に観光情報センターなど公益施設を入れようというもの。

しかし、意見交換会では、マンションと総合センターの位置を入れ替える案の方が人気が高く、どちらでもダメという市民も多かった。
そこに殿町案も加わった格好です。

2回で終結させたいなどという市の思惑は、当然、甘いもくろみでした。

そもそも、市は自分たちはどのようなまちづくりをしたいというコンセプトをまったく持ち合わせていないようなものです。

「市が持ち出すお金がいま以上に増えることがなければ、どっちの案でもいい、市民が文句を言わず、準備組合がやってくれるなら」。
というのが本音?。

等身大の街

2007年08月27日 08時20分11秒 | Weblog
薪能が松阪公園で開催されました。
開演までにまだ時間がありましたので、何度見ても飽きない風景を堪能しました。
城跡の松阪公園の石垣の上からは、等身大の旧市街が広がっています。
この街が造られたのは1588年から。
当時決められた範囲がわかります。
歩いて暮らせるサイズの街。いま、それをコンパクトシティといいます。
この大きさは古今東西共通のものでしょう。
クルマのなかった時代、人間が歩くことを基本とした時代に造る街に、アジアであろうとヨーロッパであろうと、街を造る尺度は同じだったはず。

25日の市民意見交換会・後編(松阪駅西再開発)

2007年08月26日 10時41分27秒 | 市民
※(前編の続きです)


女性のまちづくり団体会員
「どちらの案でも、どこにでもある駅前の風景ですねえ。わたしは関東から松阪に嫁いできましたが、中町、本町、魚町を歩くのが好きになりました。歩ける街の延長にある駅であってほしい。高いマンションは必要でないと思います」

商店街関係者
「商店街の立場から言うと、どれだけ早くやってもらうか。一刻も早くとりまとめてもらうことが切実な願い」

殿町まちづくり協議会
殿町から、マンションのあり方をふまえ、「身の丈」に合った再開発を提案したい。

【パワーポイントでイメージ図】
マンションの建設をやめる。ホテルは瓦屋根の高級感ある建物にする。食品スーパーを開設する。総合センターは現プランの位置だがデザインは異なる。

キーとなる考え方は、「松阪らしさ」「にぎわい」「歴史・文化・観光の表玄関としての景観」「三交百貨店閉店の影響を少しでもカバーするよう食品スーパーの誘致」「中心市街地活性化につながる再開発」

☆マンションを建設しないことで事業費を大幅に削減した事業収支案をパワーポイントで提案

民主導ではなく、官主導とする。

世古・サブコーディネーター
市民に選択の余地を残して、もっと自由な発想で議論できるようにしたらいいと思う。

横島・コーディネーター
住宅(マンション)を入れると、ディベロッパーの発想となり、30戸、40戸ではダメ、100戸、200戸という量を求めてくる(スケールが大きくなる)。殿町の案は、マンションを入れない考え方なので、全然違う考え方だ。

まちづくり団体代表
第1案か第3案という選択だと思っていたが、これもありということなら、こっち(殿町案)がいい。

準備組合
施行主体を組合から市に変えるといのはいい。しかし、(殿町案には)地権者はついて行けない。すべて市が責任を持ち、ホテルの建設費を含め、市が丸抱えでいいというのならこれでいい。

横島・コーディネーター
私見を言うのを我慢してきたが、言いたい。
殿町の案は、組合施行でもできる。
第1案、第3案で、第3案に○がたくさんついていたが、独断的な○の入れ方だ。
1案、3案のどこにも「松阪らしさ」はない。
そんなプランを50年、60年先まで残してしまう。
市民は、たんなる案の修復を求めていない。
まず、マンションありきという発想は、ディベロッパーが望んでいるものであって、市民アンケートにはそんな回答はまったく出ていない。
1案であろうと3案であろうと、準備組合が勝手につくった計画では市民が納得できない。