海住恒幸の松阪市議会通信 

議員活動を通して、自治体議会や自治体のあり方を考えるブログ

松阪市の当事者能力(松阪駅西再開発)

2007年08月28日 08時28分56秒 | 自治体
「状況によっては3回目も」(杉山貴雄・松阪市都市計画課長=24日の市議会建設水道委員会協議会)といっていたように、
本音のところでは、第1案と第3案の中から大勢の空気をつかめば、
25日で終結をしたかった松阪駅西地区再開発市民意見交換会。
だが、殿町案の提案、コーディネーターの横島毅氏の一喝も受けて、
9月8日に第3回目が開催されることに。

第2回目の意見交換会でも見えてきたことは、結局、松阪市の当事者能力という問題。
24日の建設水道委員会協議会で杉山課長は「市が従来から主張してきたのは、道路と公共広場であって、施設(建物)には関わりを持たない」と述べた消極的関与。
松阪市はこれを「民主導」と言ってきました。

が、昨年3月、保健福祉医療総合センターという大きなハコを駅前再開発予定地に持ってくると決めてからは、「区分所有」的関与。市の施設となる同総合センターは区分所有者となるので、当然責任を負わなければならないが、他施設には責任を負わない。そのため、津駅前のアスト津のような公・民の一体型ビルとなることは避けることだけを準備組合の中で主張するが、それ以外のことについては口出ししないということです。

しかしこのこのことが、あらゆる議会答弁でも「民主導なので・・・」という言い訳につながり、昨年5月に明らかになった24階建ての高層マンション計画に多数の市民が不快感を持っても、自らの意思ではなんともしようとしませんでした。
今年3月の市議会でも不動の意思を示しました。

その結果、5月のまちづくりフォーラムでは、専門家から、「何の魅力もない」と言われ、6月の市民アンケートでも支持率はわずか4%と超低迷。

市長も「見直し」の検討を約束したことから、準備組合にお願い詣でをし、1回目の市民意見交換会で4つの修正案を公表、2回目の意見交換会で2つの案に絞り込んで見せた。
4つから2つに絞り込んだ経過など示されなかったから、初めから第1案と第3案の2つに絞り込むことが決まっていたのかもしれませんし、さらに言えば、準備組合の採点表で○の多かった第3案を本命の修正案として市民にのませることを決めていたのかもしれません。

第3案とは、78メートルのマンションを10メートルほど低くし、1~2階に観光情報センターなど公益施設を入れようというもの。

しかし、意見交換会では、マンションと総合センターの位置を入れ替える案の方が人気が高く、どちらでもダメという市民も多かった。
そこに殿町案も加わった格好です。

2回で終結させたいなどという市の思惑は、当然、甘いもくろみでした。

そもそも、市は自分たちはどのようなまちづくりをしたいというコンセプトをまったく持ち合わせていないようなものです。

「市が持ち出すお金がいま以上に増えることがなければ、どっちの案でもいい、市民が文句を言わず、準備組合がやってくれるなら」。
というのが本音?。


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