海住恒幸の松阪市議会通信 

議員活動を通して、自治体議会や自治体のあり方を考えるブログ

あすから3月定例会

2006年02月28日 07時04分50秒 | 自治体
あすから3月。市議会では3月定例会が始まります。
この議会では、平成18年度の当初予算案が話し合われます。
また、市長の所信表明もあり、来年度1年間の市政運営の基本がこの議会には凝縮すると言えるでしょう。
このような時期、伊勢市では市長が自殺をしました。
松阪市は合併後1年たちましたが、伊勢市は昨年11月に合併して最初の市長選が行われたばかり。この3月の当初予算案の編成に向けて準備が進められていたという。自治体のとって一番大変だったとき。市長にはよほど大きなストレスがのしかかっていたのだろうか。
松阪市も財政は厳しいが、伊勢市はそれ以上。
財政力指数(平成14年度)で見ると、松阪市は0.698で県内14市中9位だが、伊勢市は0.627で11位。
   ※財政力指数は「1」を上回れば健全財政とされ、地方交付税の不交付団体とな     る。
合併後、松阪市の財政力指数は0.610に落ちている。合併後の伊勢市はどうなのだろう。
伊勢市は魅力的なまちなので、衰退してほしくない。


国会の論議?

2006年02月26日 08時51分47秒 | 市民
衆院の予算委員会は、メール送信問題で大揺れでしたが、自治体議員のわたしにはわからないことだらけ。
わたしたちの議会の委員会では、議案についてしか、審議しません。国会もそうなのではないかと思っていました。予算委員会なら予算に関すること、というふうに。
ですが、民主党の永田議員がメール問題を取り上げ、総理や官房長官が答弁していました。もし、メールが本物だとしても、それは自民党の問題であって、国会の問題ではないと思います。それを政府側の総理や官房長官が答弁するのはおかしい。
これは民主党対自民党のやりとりとして、国会の外の広報合戦としてやっていただいたらいいのかなと思います。
その後、メールの信憑性が問われるようになりました。
「ガセネタ」のウラを取らず、国会で取り上げた永田議員は辞職すべきであるとか、前原・民主党代表や野田・国対委員長の責任問題が日々、新聞に載っています。
これ新聞社にたとえてみます。
永田記者が“特ダネ”記事を書きました。ところがその記事はどうやら裏づけのない話ということになってきました。
もし、事実ではない誤報ということになれば、書いた記者は社内処分の対象になるかもしれません。また、それを記事にすることを認めたデスクや報道部長、編集局長にも処分の対象となることでしょう。そして新聞社は、その報道により損害を受けたり、名誉を傷つけられた人、団体に謝罪等をしなければならないでしょう。
では、そのとき、書いた記者は退職しなければならないかといえば、そうはならないでしょう。ただし、裏づけをとらずに記事を書く危ない記者というレッテルを貼られるので、社内的にも社外的にも今後しばらくは大変仕事のしづらい状況が続くことでしょう。
記者として大変恥ずべき失敗をしたことになるわけですから、信頼はガタオチもいいところでです。
国会議員としてもそれは同じこと。ただし、議員を辞めなければならないことではありません。ただし、危ない議員というレッテルは貼られますね。そして、選挙で有権者がどう判断するか(永田議員は確か比例区なので、会社、いや、党がどう判断するかですね)。
今回の問題は、メールの中味について十分、党の側は把握しないまま、予算委員会という本番に突入したということですが、怖いことですよね。
新聞社なら、記者だけの独断で記事になることは決してありません。デスクやら編集局内部で十分に確認しながら記事にするプロセスがあります(それでもときとして誤りはあるわけですが)。
が、それにしても、党の側はいったいなんだったのでしょうね。びっくりします。
結果責任において、議員(記者)と党(新聞社)のどちらが大きいかといえば、党(新聞社)の方ということになります。当然、党内(社内)処分はあるとして。
マスコミ的には面白いネタでしたが、国会で取り上げるということにはどうなの?という疑問がずっとありました。


春の気配

2006年02月15日 12時13分40秒 | 身辺雑記
ちょっとご無沙汰でした。
ちょっとのあいだですが、入院生活(9日~14日)を送っていました。
そのため、いろいろなことが中断しましたが、久しぶりに長編の読書に励みました。
けさの朝日新聞「天声人語」に載っている司馬遼太郎の「坂の上の雲」が主でした。
日清、日露の戦争へ突き進んだ明治国家の人間群像が描かれています。
戦争の描写とかはところどこ飛ばし読みしましたが、「日本のかたち」などのエッセーにも描かれていた明治国家の若々しさやら人々の息吹やら、司馬史観といわれるものが一大叙事詩として描かれています。
登場人物の一人、正岡子規とその周辺、漱石やらも出てきます。ほどよく癒されます。
司馬遼太郎は大阪外大でモンゴル語を勉強していたはずで、だいぶ昔、そのことを知ったとき、なぜモンゴル語かと思ったものですが、ロシアのこととか中国のこととかを描いていく中で触れるユーラシアという大陸の民族の営みが出てくるところを読んでいけば、納得です。
疲れると、「街道をゆく37 本郷界隈」を併読しました。「坂の上の雲」に登場する、旧・加賀藩邸跡に造られた東京大学と、草創期の青春像に彩られた感じを相互に補完する中味でした。
わたしは東京で学生時代を送りましたが、場所は「都の西北」(都市の外、西北の方向)にあたり、明治時代に大学が出来たころの写真を見ると、周囲は田んぼに囲まれていました。その辺りとは違って、江戸時代の大名屋敷跡を使って、明治に都市基盤が出来上がっていったであろう、四谷やら御茶ノ水、本郷などを1月に歩く機会がありました。そこには、自分の目で見る風景の中に司馬遼太郎が描いていた江戸が終わったばかりの明治のころの風景が見えるようでした。アジア型の大都市として膨張を重ねた東京ですが、江戸が終わったころはまだヨーロッパの大都市と同様、コンパクトなサイズに集積していたわけです。自分の学生時代は、そんなこと考えずに東京を遊んでいました。せっかく、その土地にいたのだから、もう少し、その土地に関心を持って暮らしていれば、違った目線で物事を考えることができたであろう、に。
そこは凡才であるがゆえと思います。
退院して久しぶりに街の空気と触れたら、春の空気になっていました。
そう言えば、昔、受験生として東京に行ったのはちょうどいまごろです。2月の中旬ともなればうら暖かく、やわらかい日差しが印象に残ったものです。そのころ、すでに都市部ではヒートアイランド化現象が言われていましたから、2月はちょうど程よい暖かさだったのです。春めいてくるこの季節が好きです。
もうすぐ、スギの花粉が飛ぶでしょう。大学4年のとき、卒業まぎわに花粉症になって以来、え、もう、20余年。一番好きなシーズンなのに裏腹な悩みです。


集中改革プラン、市総合計画

2006年02月08日 10時56分53秒 | 自治体
●松阪市総合計画
6日は議会の全員協議会があり、新しい総合計画の案についての説明がありました。
総合計画は、地方自治法に根拠付けられ、10年単位で策定する義務を負うものです。
総合計画とは、今後10年間の政策や施策、事業の体系を示す基本計画と、3年ごとに具体的中身を見直していく実施計画から成るものです。
自治体の政策の最上位にあるとされ、すべての政策・施策・事業は総合計画に盛られた内容に基づくものでなければならないという性質を持っています。
しかし、過去に作られた総合計画は、どれも、一度作ったら、棚の隅に飾られるという程度のもので、重きを置いてこられなかったのが実際の姿です。
わたしは、議員になる前、市民委員として、前回、平成14年の総合計画の策定に関わりました。市民委員会は、平日の夜の会議が原則でしたが、すぐに夜が更けてしまうので、土曜日、日曜日の午後から夜遅くまで会議に充てるなどして、中味のある検討を行ってきました。市の審議会を合わせると2年以上かけて行われた議論、検討の集積が当時の総合計画でした。
しかし、その総合計画は、合併に伴ってわずか3年でお蔵入り。それに代る総合計画が現在作られようとしていますが、今回は市民参加もほとんどないまま、昨年の夏ごろからバタバタと原案を作った感じです。3月末までに作ろうと急いでいるようです。
合併後の新市建設計画との整合性を優先するあまり急いだのか、基本計画と言えども、施策の羅列のような印象を受けます。
これからじっくりと分析してみようと思っています。

●集中改革プラン
これは総務省が3月末までに公表するよう求めたことから、全国の自治体で策定が進められているものです。
プランの素案の説明がありました。
財政健全化、人事・給与の適正化、組織機構、政策形成、民間委託等の各テーマについて、特に財政健全化、職員定数については数値目標を年次を決めて達成することを挙げるものです。
わたしは、年末から1月にかけて、市財政について分析する資料をもとに、市議会通信にまとめました。今回の集中改革プランと大きく関わるものです。その議会通信は現在配布中です。次は集中改革プランについてまとめなければならないと思っています。



◆公共事業や入札制度の改革を。希望社・桑原社長の講演会

2006年02月03日 20時11分26秒 | Weblog

東海地方の市民派議員と市民でつくる勉強グループ「無党派・市民派 自治体議員と市民のネットワーク」は、次の日程で、公共事業や入札制度に関しての公開の勉強会を開きます。どなたでも参加できます。

 

公開講座  公共事業をどう改革するか!

(日時)  2月12日(日) 午後2時から4時半 
(参加費) 無料   
(会場) 名古屋市都市センター 14階 会議室 (金山総合駅下車すぐ)
(主催) 無党派・市民派 自治体議員と市民のネットワーク
        代表  鈴木至彦・愛知県師勝町議 

いまや、ほとんどの人が公共事業のあり方、入札制度の現状に疑問を感じています。
 その改善や改革には、行政や議会の努力が不可欠です。同時に、業界の改革も不可分なことです。市民の監視もまた重要です。
 とはいえ、方向性が見えにくいことも、この問題の特徴です。
 私たちは、今回、現場から積極的に改革を提唱し、その活動も報道機関にとりあげられることの多い桑原耕司氏(希望社社長=本社・岐阜市)をお招きし、その実践をお聞きします。議会の公式の勉強会にも呼ばれるような注目度です。
 公共工事入札制度の現状と弊害、「談合」をどうとらえどう対処するか、自治体及び職員や議会・市民・業者の意識改革の必要性、改革の方向性などについてお話いただきます。質疑の場も設けます。

どなたでも、参加できます。
いろんなお立場のみなさま、ぜひお誘い合わせてご参加下さい。

(問い合わせ)
寺町知正・岐阜県山県市議(TEL 0581-22-4989)
杉本信之・三重県鈴鹿市議(TEL 0593-83-2472)

《希望社・社長 桑原耕司さんの紹介》
  建築会社 希望社  社長の桑原さん    刊行物  著書

(同社のWebより) 20年以上にわたるゼネコンの現場技術者の体験から、現在の設計事務所と建設会社という2大業種による建築サービスは、建築主不在で、良い建築を安く提供できないことを実感し、希望社を設立。建築の専門知識や情報を持たない建築主の側に立ち、建築主と一体になって建設プロジェクトを推進するサービス=JCM(日本型コンストラクション・マネジメント)を提唱する。また、建築コストの低減を図るJCMのノウハウを生かし、建築現場の原価改善を支援するゼネコン支援サービスや、住宅関連事業を展開している。
会社経営の面でも国際化・情報化した競争的社会環境にいち早く対応。全社員を対象とした労働契約更新制度、勤務日勤務時間が自由の道楽苦社員制度など、ユニークな人事制度を導入している。1999年度からは"社員の自由と権利を限りなく拡大する"と提唱し、就業時間の規定を撤廃した。これらの特徴ある事業や会社づくりは、建築業界紙・専門誌などの他、NHKテレビやニュースステーション、日経新聞、日経ビジネス、週刊東洋経済など多数のマスコミで取り上げられ、注目を集めている。
 1996年より(社)日本建築学会のプロジェクトマネジメント特別研究委員会委員。2003年より長野県の公共工事入札等検討委員会委員。

耐震強度偽装設計問題に関連しての私のブログ(行政の違法を認めた最高裁判決と横浜地裁判決)

 桑原氏には、「耐震偽装設計問題から見た建築確認制度のこと」などについては、当然、会場から質問が出ると思いますのでよろしく、とお願いしています。



議会通信22号完成

2006年02月01日 12時46分03秒 | 身辺雑記
「かいじゅう版 松阪市議会通信」22号が出来上がりました。
毎度ながらの家庭内印刷機による自家生産です。
B4の用紙の裏表を数千部ずつ印刷、これを重ねて折るという完全手作りで、B5版の8ページ。
特集「松阪市の財政を見る」
これから配布活動です。