海住恒幸の松阪市議会通信 

議員活動を通して、自治体議会や自治体のあり方を考えるブログ

中心市街地活性化基本計画を視察(岐阜市と長野市)

2008年01月30日 06時59分02秒 | 自治体
松阪市議会の中心市街地活性化調査特別委員会の視察で、28~29日、岐阜市と長野市を訪れました。
両市は、中心市街地活性化法に基づく基本計画づくりを済ませ、内閣府による認定を受けています。松阪市も遅ればせながら認定計画づくりに動いていることから先行自治体の視察となりました。
岐阜市は、昨年10月にJR岐阜駅前に完成した43階建て高さ160メートルの「超高層複合タワー」(マンション・高齢者向け賃貸住宅・福祉医療施設・店舗等)に見られるよう、再開発事業を中心としたまちづくりを進めています。すでに完成した再開発、現在進行中の再開発、これから進められる再開発。
担当者は「すぐにでもやってほしいという市民ばかりで、反対の声は聞いたことがありません」
長野市は、国宝・善光寺の門前町としての特色を生かした中心市街地活性化基本計画を平成11年に策定し、空き店舗(閉店したダイエー跡ビルを市が取得し、公益施設食品スーパーや会議室、職業相談窓口・消費生活センター、子ども広場、会議室・国際交流広場等々に)として活用したり、空き蔵を整えたりしながら、長野駅から善光寺までの約1・8キロの表参道を街の財産として魅力づくりをしてきました。こうした旧・中心市街地活性化基本計画を受け継ぐかたちで、認定基本計画をつくり、「点」から「線」、さらに「面」へと魅力再生に乗り出しています。
国が、役立たずと評判の旧中心市街地活性化基本計画ではダメだとして見直しをかけた平成18年には長野市ではすでに新基本計画を策定、昨年5月には内閣府の認定を受けています。
長野市の場合、中心市街地活性化基本計画としてはきわめてオーソドックスな手法。旧法の計画を確実にまちづくりの財産として達成し、改正法で一段とバージョンアップさせていこうという「継続は力なり」型。街として実現させたい方向性(全体像)がはっきりと自治体の中に落とし込みができているんだなという印象を受けました。こういうのを「等身大」というのかもしれません。
1時間もあればぐるりと駆け足で1周できるサイズであることもいいことです。
ちなみに、ワンコイン(100円)バスがぐるぐる回っていました。

下村市長の訪中

2008年01月25日 09時19分58秒 | 自治体
松阪市の下村猛市長は、2月13日から17日まで、訪中するそうです。
職員も4人随行するとのこと。
先に市長は、中国の都市と姉妹提携したいとの方針を打ち出したばかり。
今年度、松阪市は、中国の都市(無錫・濱湖区)と姉妹提携するのに当初予算に400万円計上しました。いまここで(3月末までに)訪中しておかないと、この400万円の使い道はなくなってしまいます。3月は議会ですから2月しかないわけですね。
平成17年9月の議会で次のやりとりがあったときから、市長は無錫・濱湖区と姉妹都市を結ぶ気なんだなと思っていました。


平成17年9月22日の松阪市議会・一般質問
「それと、最後の国際交流についてでございます。
 きのうの■■さんの質問の中で、■■さんは主に国内の中の国際化の話をされたわけでございます。私はそうではなくて、いわゆる国外の交流についてのお考えを少しお聞きしたいなと。特に先般市長は無錫市にも訪問されておりますし、無錫市の方も何度か松阪市にお見えになっているというふうにも聞きます。特に中国と限定するわけではございませんけども、私たちも当然アジアの一員でございますから、アジアを最重要視して友好都市提携等を結んでいく必要があるんじゃないかと、このように考えておりますので、特にアジアについて友好都市提携、どのようにお考えになっているのか、市長のお考えをお聞かせいただきたいと、このように思います。よろしくお願い申し上げます。」


下村市長の答弁
 国際交流でございますが、松阪市は国際的な友好都市提携についてはちょっと否定的、ネガティブな感じで今まで来ていたかなと、こんなふうに思います。しかし、中部国際空港が近くにできて、そこへのアクセスもほぼ見通しがついてくるんではないかというこの時期になってまいりますと、これはもう世界との結びつきを真剣に考えていかなきゃ、先ほど観光面で私申し上げましたけれども、そういった構想も大きくこういったことがかかわってまいります。外国とのつながり、接触、こういうものを高めていかなきゃならん、こういうふうに思っております。
 中でも中国との連携ということについては非常に重要であろうというふうに考えております。私、よく言うんですが、紀伊半島は木の文化、朝鮮半島、中国は石の文化、お互いに違ったものに対してひかれるというのは人間の常ですから、こういったものは大きく売り込んでいけるんではないかと、こんなことをよく言っておりますけれども、経済的やあるいは文化的な面ではかなり積極的な交流が図られております。いろいろ政治的な面では問題があるようでございますけれども、経済的あるいは文化的には積極的な動きがあります。議員おっしゃられましたように私も無錫へ行ってまいりまして、全く私事として行ったわけですけれども、そこで向こうの要人の方ともお会いして、向こうの方のお話も伺ってきました。天津からもこちらへ来ていただいて訪問をしていただいたというようなこともございます。大切な友人だろうというふうに私は思っておりますので、これからどういうふうにどことというようなことは不透明でありますけれども、積極的に考えていかなきゃならん時期というふうに考えております。
 いずれにいたしましても、新しい国際化計画、こういったものを策定していく、市民を交えて専門家の意見等も聞きながら検討をしていかなければならない、そういう時期にあると、こういうふうに考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。


平成17年ごろ、市長はプライベートな関係で2度、無錫を訪問しています。
市長の友人が経営する松阪市の企業の現地工場の竣工式に出席するためだったと思います。
その会社の関係で無錫と松阪の人的交流は続いています。
市長の口から中国の都市と姉妹都市という話が出てきたとき、たぶん、無錫だなと思いました。
確か、最近の夕刊三重が書いていたように、これまで続いて機きた民間レベルの交流の実績もあり、無錫との姉妹都市を拒否する理由は見当たりません。
市長は、姉妹都市の選定にあたっては検討委員会も立ち上げ、そこで検討させました。
結論はやはり無錫でした。

今度の審議会は・・・2月4日のようで

2008年01月24日 09時35分55秒 | 自治体
松阪駅西地区再開発の問題をめぐっての新聞各紙は、本当に真摯な報道姿勢をとっていてくれるなあと思っています。
1月23日付の夕刊三重のコラム「松阪縞」にしても、記者の真摯な問い掛けが伝わってきます。
「21日の松阪市都市計画審議会での採決見送りは、市の各事業で問題を抱えてきたしわ寄せが、そのまま委員にのしかかってしまった結果ではないか」の問題提起で始まる一文。
一委員として都市計画審議会に関わっている側の議員とすれば、すべてに納得するという記事ではありませんが、真摯に審議の模様を取材し、心のつぶやきをコラムという形にまとめてくれているのがうれしい。
「市議会や行政がまとめられなかった重大な問題の判断を、わずか数時間の審議だけで仰ぐのは、あまりに荷が重く、酷な話だ▼今回の審議会では、委員らから『もっと早く情報が欲しかった』『もっと審議時間が欲しい』などの意見もあった」。
「審議会が市の案を二つ返事で了承するような場では駄目だが・・・」。

都市計画審議会の委員の任期は1月31日ということですが、特例で任期を延長し、2月4日に再度開催することが内定したようです(まだ、開催通知はきていません)。
市は、21日の審議会の苦さをかみしめ、万全の態勢でのぞんでくることでしょう。
市は「市の案を二つ返事で了承するような」審議会と勘違いしていたかもしれません。だが、そうはいきません。おそらく、今度は、以前の市議会で、賛成か反対かのボーダーにあった議員に市長、助役が手分けして組織的に電話をかけ「説明をさせてほしい」と働き掛けたように、審議会委員ひとりひとりに、議案への賛成誘導が行われる可能性が大きいと思われます。
審議会委員は、そのような働きかけに対しても誘導されずに、何が正しいのか、いまとるべき選択は何かを見据えることで、理を尽くした審議が求められるところです。


松阪駅西再開発で都市計画審議会

2008年01月23日 06時54分47秒 | 自治体
☆朝日新聞(三重版)
2008年01月22日

松阪駅西再開発
計画決定を保留
審議会「短時間で判断無理」

 松阪市都市計画審議会(寺本博美会長)は21日、松阪駅西地区市街地再開発事業計画案を審議し、「重大な問題を短時間で判断できない」として決定を保留した。年度内の決定告示を予定していた市は31日に任期の切れる審議会の委員を再任して、改めて審議してもらうとしているが、厳しい立場に追い込まれた。
 同再開発事業は松阪駅西側の1・5ヘクタールを整備。総事業費94億円で21階建ての高層マンション棟やホテル棟、市総合センター棟、駐車場棟を建設。完成予定は11年度としている。
 審議会で市側は、昨年12月の事業計画案の縦覧に対し市民から賛成76通、反対58通などの意見書計158通が寄せられたと報告。要約として主な賛成意見は「活性化の起爆剤」「税収が増える」など、反対意見は「市の財政負担が大きい」「景観的に問題」「行政の進め方が問題」などだったとした。
 これに対し、委員からは「意見書の市のまとめ方に疑問がある。原本の写しを委員に配るべきだ」と強い反発が出され、「資料も不十分。重大な問題であり、短時間で結論が出せない」などとする主張が大勢を占めた。このため、寺本会長は「審議会として採決して結論を出せる状況にない」と決定を保留した。
 また、これに先立って審議された都市計画マスタープラン策定案の採決で8対8の賛否同数(白票2)となり、議長役の会長の裁定で可決された。しかし、委員から「都計審条例では、『出席した委員の過半数をもって決し』とある。否決となるはずだ」と疑義が出され、改めて条例の解釈を検討することになった。


☆伊勢新聞
2008年01月22日 

松阪市都計審 駅前再開発事業は再審議

【駅西地区市街地再開発事業決定の再審議を決めた都市計画審議会=松阪市役所で】
【松阪】松阪市都市計画審議会(寺本博美会長)が二十一日開かれ、駅西地区市街地再開発事業について「賛否を取るのは拙速」(寺本会長)とし、結論を先送りして再審議することを決めた。予定していた二月中の決定告示はじめ、年度内の県への補助金申請や五月の本組合設立に影響が出る恐れがあり、市は苦しい立場に追いやられた。

 事務局の審議資料配布が同日だったため、「短時間での結論は難しい」と、再審議の場を求める意見が大勢を占めた。市が要約した都市計画案に対する市民の意見書を、原本のまま・・・ 《つづきは本紙紙面にて》




「反対でも賛成でもなく」(再開発で都計審)

2008年01月21日 23時26分05秒 | 自治体
松阪市は21日、松阪駅西地区再開発事業について都市計画決定を行うため都市計画審議会を開催しましたが、同審議会では同事業について、「反対ではないが賛成でもない」(寺本博美会長)との結論を出しました。
同審議会は、市民代表や業界代表、市議会議員ら20人で構成。
この日午後1時半から午後7時半ごろまで審議しました。
市側は、この日、多数決で賛成してもらい、審議会の意向として市長に報告し、2月に都市計画決定をしたかったはず。
岩塚三善・建設部長は閉会の挨拶で「残念です」と述べました。
市側から、「もう一度開いてほしい」という要望で、たぶん2月に入って、再度、議論します。

21日に都市計画審議会

2008年01月20日 10時15分12秒 | 自治体
21日午後1時半から松阪市の都市計画審議会があります。
松阪駅西地区再開発事業などが議題です。
発言すべき点、準備を進めています。
一般の方の傍聴もできます。
会場は、市議会の委員会室です。
不当にも定員10人という制限をつけています。
あふれ、傍聴が認められないような人が出るようならば、できるだけ入れるように、求めます。
少なくとも、となりの別室でスピーカーを通し、音声を聴くことはふだんから行われていることで、どうしても会場で入りきれない場合の対応として可能です。

市の不正追及に制約(議会質疑の時間制限)

2008年01月10日 05時25分25秒 | 議会
議会の議案質疑を機械的に一律に時間制限しようという議会内の動きは、許し難いものがあります。
松阪市は、議会で答えに窮するなど都合の悪いことがあると、平気でシラを切るというとんでもない答弁を繰り返します。
そんなとき、時間が来たので質疑は打ち切りということになれば、市の不正を暴ききれないうちに質疑を打ち切らなければならないし、市にとっては都合の悪いことを暴かれずに逃げ切ることを許してしまいます。
このように、質疑の時間制限は、議会にとってもっとも重要であるはずのチェック機能に自ら制限を加えようとすることです。
そんなことを望む議員がいること自体、情けないです。
夕刊三重の報道によると、質疑に制限を加えている自治体の方が多いかのような印象を受けましたが、別府市議会が平成16年に全国の人口10万~16万人の自治体(当時の松阪市を含む)を対象に調査したところ、62議会のうち52議会は時間制限を加えていないという結果でした。