アユタヤで昼寝

アユタヤ在住。海外転出しての、アメージングなタイ王国での暮らしの日々を‥‥‥

タクシン シナワット

2014-05-23 23:59:04 | 日記

ちょっと昔にタクシンという人間が政界に登場して、貧しい北部や東北部に金をばら撒いて票を集めて首相にまで成り上がりました。いろいろと政策をやって、時代もよかったのでうまくいったことも有りました。そして多数派を維持したのですが、結局は彼は自分のファミリーに金を集めて、血縁の者を政府高官に据えていきました。それに対して、旧来からの財閥、政治家達が、比較的に豊かな南部農民とバンコク近辺の勤労者を味方に巻き返しを図ったのですが、選挙をすると数ではタクシンが勝ちます。で、デモを行って………ということになって。タクシンはその後、禁固2年の実刑判決を受けて、国外逃亡しました。
その後タクシンファミリーの者が首相となったのですが、短命政権に終わり、反タクシン派が政権を取るとタクシン派がデモを行って………ということになり、近年タクシンの妹が首相となって居たのですが、タクシンの恩赦法案を出して来て下院で強行採決したので、昨年の11月以来反タクシン派のデモが始まり、恩赦法案は廃案としたのですが、デモは止まらず。
彼女は総辞職はせずに下院を解散して対応しました。選挙すれば数ではタクシン派が勝利するので、反タクシン派は選挙ボイコット、阻止を図り、これを妨害し無効にしました。最終的に司法の力で彼女は首相を解任されました。このデモではすでに25名が殺されて782名が負傷しています。タクシン派もデモ集会を始め、危険になって来たので、ついに軍が動いて戒厳令を………。
そして、政府側と与党、野党、タクシン派デモ幹部、反タクシン派デモ幹部等を集めて、2日に渡り話し合いをさせたのですが、合意に至らず。インラック(タクシンの妹)の後を継いだタクシン派暫定首相は最後まで総辞職を拒否したので、軍がクーデターとして政権を掌握したのです。
反タクシン派のデモ隊は自主的に解散し、タクシン派のデモ隊は軍によって解散させられています。暴力的な人間は軍によって逮捕され始めています。旧政権の閣僚とか155名には軍から出頭命令が出ています。
警察には出来なかった事が今ダイナミックに行われています。指揮権の問題で警察は首相に指揮されるので………が、軍の指揮権は国王様にあるので、彼らは政治家を恐れずに行動することが出来るのです。武器の摘発もされています。検問も実施されています。バンコクは以前よりも安全になっています。
軍部は自分達で政権を獲ろうという気持ちはないはずですから、やがて暫定首相・政府が選定されます。見守っていかなくては。