

これでデモ隊はタクシン派も反タクシン派も移動が出来ません。治安維持は警察から軍に移り、バンコク近郊からの警察の応援部隊は引き上げです。デモにかかわる爆弾や銃撃は、軍の展開によって抑えられるので、バンコク都民は歓迎ムードです。
昨年11月以来25人死亡、782人負傷という状態なので、遅いくらいだと思います。警察にはこれを抑えたり捕まえたりする事が出来なかった訳ですから。
タクシン派と反タクシン派が運営しているテレビ局も、報道の規制を受けていますが、これも当たり前の状況でしょう。
さて、この後が問題ですが。未だ手詰まりです。
下院議員の総選挙をすれば、タクシン派が多数を取ります。それがタクシン派にもよく判っているので、彼らは民主主義を唱えて総選挙を迫っています。かたや、反タクシン派もそれは判るので、彼らは選挙によらない政権を求めています。
今回は軍が間に立って話し合いの場を作っているのですが、まず纏まらないでしょう。基本的には、政権運営による利権を巡っての主導権争いですが、タクシン派の方がやる事が汚ない上に暴力的でもあると思います。タクシン ファミリーで政治家・官僚のポストを占めて、いわば独裁政権を目指しているのですが、やり方が露骨なので、敵を多く作ってしまっているのです。まあ新興財閥なので仕方が無いのでしょう。
そして、この国にも、やはり、リーダーとなれるしっかりとした政治家が居ないようです。残念なことです。あとはなんとかしてみんなが纏まっていけるような首相を選ぶしか無いのでしょう。とりあえず今の所は‥‥‥‥。

