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映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「ベルファスト」

2022-04-10 | 2022映画評


「ベルファスト」 ケネス ブラナー監督 英 ○

 1969年の北アイルランドの街ベルファストで起きた内乱を9歳の子どもの目線で描きました。
 バディ(ジュード ヒル)はベルファストの一画で祖父母(ジュディ デンチ、キアラン ハインズ)や親戚、近所の人々に囲まれ楽しい日々を送っています。父親(ジェイミー ドーナン)が出稼ぎで留守がちなことと母親(カトリーナ バルク)が請求書を見てため息をつくことは気になりましたがそれでも両親と兄と祖父母とみんなで映画を見るお楽しみもありました。そして学校では小さな恋も芽生えます。
 そんなある日突然手に手に武器を持った普通の市民が「カトリックは出ていけ」と暴力を振るうのでした。その上父親に対し「お前もこちらの仲間に入れ」と強要されます。のどかな日々はめちゃくちゃになるのでした。

 現在の美しいベルファストの町並みから白黒の画面に変わるとなんとなく不安を感じます。現実世界でロシアのウクライナ侵略が起きていることと考え合わせると見ることが辛い場面もあります。戦争映画やヴァイオレンス映画は現実には「あるわけがない」という保証のもとでしか楽しめないのかもしれません。ベルファストから避難した監督がりっぱに成長したようにウクライナからの避難民も安全な環境で生きていけるよう願わずにはいられません。
 明るい場面としては両親がみんなの前でダンスを踊る場面です。魅力的な母親と彼女を愛する父親の幸せそうな姿を見るバディ少年の笑顔が素敵でした。

 タバコは、なし。無煙でしたが、セリフの中に祖母がストッキングを履いているふりをするために吸い殻で作った茶色の水で足を染めた」という言葉がありました。虫は寄ってこないかも・・・。

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