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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「ショウタイム7(セブン)」

2025-02-08 | 2025映画評

「ショウタイム7(セブン)」 渡辺一貴監督 ◯

 韓国映画「テロ・ライブ」が原作です。

 ラジオの生放送中にかかってきた爆破予告電話を自分が失った出世のチャンスに利用しようとして、降格されたテレビ報道番組ショータイム7の元キャスター折本(阿部寛)が犯人との交渉に挑みますが・・・。

 冒頭では電力会社と自由党との癒着が表に出ていたはずで、犯人もある事故の関連で総理の謝罪を要求していたのですが、それがいつのまにかすり替わってしまっていて(ネタバレ厳禁のためこれ以上具体的にはできませんが)ちょっと残念でした。

 主演の阿部寛の一人舞台と言ってもいい胸から上だけですが場面ごとに表情が豹変し大活躍でした。

 この作品が教えてくれるのは番組のMCをしている人はかなり自由に、悪く言えば勝手に思い通りのことができるらしい、ということです。つまり今話題のあの事件のあの人も、別の番組のあの人も・・・。ってことですかね。

 警官役の安藤玉恵が良かったです。

 タバコは、なし。無煙です。

 


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「かなさんどー」

2025-02-05 | 2025映画評

「かなさんどー」 照屋年之監督 ◯ ☆☆

 「洗骨」の照屋が伊江島を舞台に父母娘の姿を描きました。沖縄先行上映です。

 赤嶺美花(松田るか)は「病気の父親(浅野忠信)がもう長くない。」と電話を受け仕方なく帰省します。美花は母親町子(堀内敬子)が倒れた時電話に出なかった父親を許していませんでした。実家で母の日記を読んで母の本当の気持ちを知り、認知症が進み美花を町子と間違えている父親の最後の時を演出するのでした。

 伊江島の自然が美しく、それだけではなく冒頭の口紅を塗る場面が大変官能的に映画に引き込みます。堀内と浅野のやりとりが軽妙ですが、あちらこちらに笑いの小ネタもあります。笑いに暴力やいじめがなく気持ちよく笑えます。吉本のお笑いというと、どついたりいじめたり嗜虐的自虐的な印象ですがそれはまったくありませんでした。

 演出がうまくラストにちゃんと感動が待っています。(☆)

 個人的には伊江島が舞台なのでチラッとでも反戦平和資料館「ムチドォタカラ(命は宝)の家」映してほしかったけれどまあ無理ですね。

 テーマ曲「かなさんどー」は、沖縄民謡の前川守賢の曲で歌唱指導は古謝美佐子さんがしているようです。

 タバコは、なし。無煙です。那覇の街なかでは受動喫煙被害で不愉快になることが多いのですが無煙で素晴らしい。伊江島は葉タバコ栽培を未だにしていますがそれが映らなかったのも良かったです。(☆)

 


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「ゴールドフィンガー」

2025-02-02 | 2025映画評

「ゴールドフィンガー」 フェリックス チョン監督 香港中国合作 ✗✗✗

 20年ぶりにトニー レオンとアンディ ラウの共演で金融詐欺事件を描きました。

 1980年、バブル経済に湧く香港に一人の野心家チン(トニー レオン)が身一つでたどり着きました。彼は悪質な違法取引を繰り返し、資産100億ドルの巨大なグループ企業のトップになります。一方、汚職対策独立委員会のエリート捜査官であるラウ(アンディ ラウ)は15年の月日をかけ何度も煮え湯を飲まされながらも粘り強く追い詰めていくのでした。

 「金融」そのものに興味も知識もないので数字を見て一喜一憂する姿をきちんと理解はしていませんが、「泡銭は身を滅ぼす」ということでしょうか。

 タバコは、はじめから終わりまでタバコの煙が映らない時間がないくらいブカブカ吸っていました。80年代とはいえちょっとひどすぎです。特にトニー レオン(1962年生)はこのあとの健康状態が心配になりました。

 香港や中国にはタバコ対策独立委員会を早速作って俳優や映画関係者の健康増進に励んでほしいものです。

 


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「嗤う蟲」

2025-02-01 | 2025映画評

「嗤う蟲」 PG12 城定秀夫監督 ✗✗PPアイコス

 スローライフに憧れ山奥に移住したカップルに降りかかる奇妙な出来事や村人の姿、村が生き残るための「秘密」を描きます。

 イラストレーターの長浜杏奈(深川麻衣)と脱サラした上杉輝道(若葉竜也)は長い橋だけで他の地域とつながっている麻宮村に移住します。近くの自治会長田久保夫妻(田口トモロヲ、杉田かおる)はあれこれ世話をしてくれます。一方全ての決まり事を田久保が支配していました。それはひとりいる駐在員さえ田久保の意のままでした。二人でゆったり過ごすはずが村の行事や仕事に追い立てられ次第に二人の心は蝕まれていくのでした。

 かつて実際にあった「村八分」を参考にしているそうです。情報伝達がSNSより早い、というのは田舎ではよくあることです。ただ、夫婦別姓、無農薬農業など周囲から批判されますが、それは田舎に限らずどこでもあることでしょう。貧しさゆえ罪を犯すのは都会でも同じで田舎だからということはありません。

 ホラーというほどの不気味さはありませんでしたが、唯一杉田かおるはホラーでした。

 愚かな人間を虫たちは確かに嗤っていることでしょう。

 エンドロール後に大変意味のあるおまけ映像があります。明るくなるまで席を立たないように。

 タバコは、妻には禁煙していると言っている若葉が村の商店で「タバコは紙巻きだけ?アイコスは?」とアイコスを宣伝、駐在が「内緒で吸いたいときは駐在へ」というわけで、二人で吸っていました。隠れて吸っても呼気のタバコ臭は妻に隠せるわけがないはずですが。

 


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「サンライズ・サンセット」

2025-01-31 | 2025映画評

「サンライズ・サンセット」 岸善幸監督 ✗

 楡周平原作の小説を実写映画化しました。

 コロナ対策が厳しくなる頃、空き家問題に直面する三陸の町で職員の桃香(井上真央)は空き家になっている別宅を試しにSNSにアップするとリモートワークになったので、と西尾(菅田将暉)が訪れます。東京からコロナを運んでくる、と恐れられていたので「絶対に外を歩かないように」と厳命しますが、釣り好きの西尾はこっそり海辺へ行ってしまいます。近所の一人暮らしの女性(白川和子)から親切にされる一方、「桃香を守る会」の地元メンバーからあれこれ脅されるのでした。

 移住がテーマの作品で、その上コロナの始まりの頃で5年経つと「あんな時代もあったね。」と懐かしい場面もありました。実は311震災の被災者を描く作品でもあり、「コロナ」「空き家」「移住」「被災者」といった重いテーマを脚本の宮藤官九郎が得意の笑いの小ネタを絡ませながら考えさせる作品にしました。

 個人的には桃香の職場のちょっと嫌味な同僚を池脇千鶴が好演していました。

 タバコは、冒頭の漁に出る船の上で桃香の父親役の中村雅俊(1951生)がタバコを持っていました。持っているだけでも命がけですね。声が出なくならないといいですね。他には若者がパチンコ屋に並んでいるときにタバコを持っていました。

 *ちょっとひとこと

「移住」がテーマの作品が続きましたが、今(1月30日)埼玉県では下水管の腐食が原因で大きな事故になり周辺住民が大きな影響を受けています。こういうときにすぐに避難できるような場所を田舎に確保しておくこともこれからは必要なのではないかと思いました。地震や台風だけでなく事故に対しても危機管理能力が問われていますね。

 


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「366日」

2025-01-29 | 2025映画評

「366日」 新城毅彦監督 ◯

 沖縄出身のバンドHYによる同名楽曲をモチーフに“「366日」物語委員会”が制作しました。

 沖縄の高校生湊(赤楚衛二)は卒業間近に母親を亡くし進学も将来の夢も考えられない日々に美海(上白石萌歌)と出会います。音楽という共通の趣味の話をすることで「音楽の道に進む」という力を取り戻し東京の大学へ進学します。その2年後には「死んだ母親のような通訳になる。」という目的で東京へ進学し二人は幸せな日々をおくりますが、突然湊は美海の前から去ってしまうのでした。

 20年経っているにしては制服から私服になった程度の変化しかないのはちょっと工夫が足りないのでは。特に湊役は髪型などもっと変えたほうがよかったのではないでしょうか。主に女子高校生対象のラブロマンス作品ではありますが、部屋代とか入院費とか経済的な話が全く出ないのは現実感がなさすぎです。都会生活はそんなに甘くないですよ。

 沖縄の海は期待以上にきれいでした。ま、それだけでもいいかな。

 平日の午後でしたが、大きめのスクリーンが中高生中心に8割ほどの入りでした。映画ファンに育つといいですね。

 映画館での髪型ですが、頭のてっぺんでお団子にするスタイルはやめてください。前の席の女性がてっぺん団子だったのでスクリーンに常に黒い丸が邪魔をしていました。

 タバコは、なし。無煙です。たまたま筆者は現在那覇市にいて外を歩くとあちこちからタバコの煙が流れてきて喫煙率の高さに閉口していますが、半分沖縄が舞台の作品が無煙でよかったです。

 


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「山逢いのホテルで」

2025-01-26 | 2025映画評

「山逢いのホテルで」 R15+ マキシム ラッパズ監督 スイス、フランス、ベルギー合作 ✗✗✗

 スイスアルプスを望む小さな町で洋裁をしながら障害のある息子を一人で育てているクロディーヌ(ジャンヌ バリバール)は週に一度白いワンピースに化粧とサングラスで山の上のリゾートホテルを訪れます。そこで後腐れのない男を選び一度だけの関係を楽しむのでした。ある時その一人の相手と再会しお互いに恋心が芽生えてしまうのでした。

 見どころは主演のジャンヌ バリバールの演技です。特に表情筋のすべてを緻密に使った表情の変化はセリフも動作もなく内面を表象します。

 アルプスの景色はそれほどでもなくちょっと残念でしたが、女性の生き方について勉強させてもらいました。

 タバコは、時代がダイアナ妃が事故死する頃なのですが、それにしてもタバコが常に漂っているような作品でした。出会いの場面でタバコをきっかけにするなどタバコにまつわる演出が20世紀でした。

 


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「雪の花〜ともに在りて〜」

2025-01-25 | 2025映画評

「雪の花〜ともに在りて〜」 小泉堯史監督 ◯ 松竹

 天然痘撲滅のための種痘の実践に取り組んだ町医者を主人公にした吉村昭原作の小説を映画化しました。

 幕末期、疱瘡の脅威は京の都だけでなく福井の村にまで犠牲者を出していました。医師の笠原良策(松坂桃李)は漢方医学の限界を知りなんとか蘭方医学を学びたいと思っていました。妻(芳根京子)の理解と協力で私財をなげうって京の蘭方医(役所広司)のもとで種痘という予防法を学ぶのですが・・・。

 市井に埋もれた偉人物語です。今では当たり前ですが、種痘が福井藩からどのように全国に浸透していったのか描かれていると医学史の勉強にもなったかもしれません。室内の同じような場面が繰り返される一方、京への往復を歩く姿は必要以上に延々描かれちょっと退屈しました。

 褒めるとすれば赤ちゃんたちが必要なところではちゃんと泣いて会話の場面ではみんな大人しくしていたのが役者魂(?)を感じました。

 うらぶれた通りの演出で風に舞うホコリを使いますが、実際に何かを飛ばしているのでしょうか、健康に悪そうです。CGですよね。

 芳根さん太鼓のお稽古お疲れ様でした。

 タバコは、なし。無煙です。

 


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「勇敢な市民」

2025-01-24 | 2025映画評

「勇敢な市民」 PG12 パク ジンピョ監督 韓国 ✗

 キム ジョンヒョンの人気Web漫画が原作です。

 元女子ボクシングのオリンピック代表候補だったシミン(シン ヘソン)は非常勤教師としてセレブが通う高校に派遣されます。そこは暴力と権力を手にした生徒スガン(イ ジュニョン)が教師ともどもすべてを支配していました。スガンたちは一人の生徒を生贄のように毎日いじめていました。シミンは憤りを感じますが正規職員になるためには「見ざる言わざる聞かざる」を通すよう同僚から言われるのでした。しかし、ある方法を思いつきトレーニングの成果を不良退治に動き始めますが・・・。

 悪役が本当に憎たらしくなるほどうまいです。ただ、一人をヒーローにするのではなくもっと周囲がさり気なく本気にむかっていったほうが物語としては面白かったのではないかと思います。ラストでは拍手しましたけど。

 タバコは、不良たちが校内でも喫煙していました。ちなみにスガンは昔の暴力事件で学校に通えず成人年齢の高校生ですが。

 


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「室町無頼」

2025-01-23 | 2025映画評

「室町無頼」 PG12 入江悠監督 ◯

 垣根涼介原作の時代小説を実写映画化しました。

 1461年、京の都は疫病と飢饉により飢餓に彷徨う人々や行倒れがあふれていましたが、時の権力者たちは何の対策もせず自身の享楽を貪っていました。自由人の蓮田兵衛(大泉洋)は自分の腕と才覚と豊富な人間関係で立ち上がるときを待っていました。たまたま野盗共に殺されかけていた少年(長尾謙杜)を拾い老剣士(柄本明)に預け1年後に才蔵という一の手下に育てます。一方かつての仲間であった骨皮道賢(堤真一)とは敵対し決戦のときを迎えるのでした。

 ぼうぼうと埃が舞う演出は観客までマスクがしたくなるほどリアルでした。ときどきスモークを出しすぎか、と思う場面もありました。実際に自然の中での霧とか霞の出方をもっと体験したほうがいいでしょう。

 お金と人をたくさん使って一体何を伝えたかったのかはあまりよくわかりませんでした。とはいえ、西部劇を思わせる音楽や演出はそれなりに楽しく娯楽映画としては楽しめます。

 聞き取れないセリフがほとんどありませんでした。さすがベテラン監督です。

 個人的には題字が説得力ありました。

 タバコは時代的にもありませんでした。

 


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