軽井沢ル・ボン・ヴィボン

ミニャルディーズ

こんにちは、シェフの梅田です。

世界はCOVID-19禍で大変な事態になっています。
先日の更新で書いた4月の渡欧は、あれからさらに状況が変化し
各航空会社から次々と「フライトがキャンセルされた」という旨のメールが届き
英文の対応にてんてこ舞いしています。

どういうわけか
わが国だけCOVID-19の爆発的な感染拡大を免れて・・?
いつも通りの日常が戻ってき(てしまい)ました。
良く分かりませんが、まだ安心してはいけないような気もします。

さて、今日の話題はこちら
食後にお茶・コーヒーなどを
ご注文いただいた際にお出ししているミニャルディーズ

フィナンシェやサブレなどの焼き菓子
トリュフチョコレートやマカロン、ギモーブなどのプティフール
ミニャルディーズは食事の最後を彩る小さな宝石です。

どれが出るかはお楽しみ。
最近、嗜好を変えて
流行りのパートドフリュイや琥珀糖なども取り入れました。

特にパートドフリュイは僕自身も大好きで
原料となるフルーツの味わいが濃厚に凝縮されていて
気品のある小菓子です。

お店では信州産の洋梨や、ブルーベリー、いちご
愛媛から届く柑橘など、厳選した素材をピュレにする所から手作りしています。

琥珀糖は、生姜、ベルガモット、赤しそなど
パートドフリュイとは違ったフレーバーを用いて変化を付けています。
琥珀糖は見た目の鉱物感がたまりません。

たまにお客様から聞かれる事があるのですが
パンやデザートなども
「うちで(僕が)作っています」と言うとビックリされる方がいます。

意外かもしれませんし
確かに全部手作りするのは大変です。
作らずに仕入れる事だってできますが
そういう事一つ一つが、お店としての矜持です。

一般的にフレンチのキュイジニエ(料理人)というのは
とにかく万能な人が多く
料理も製菓も製パンも、はたまたサービスに至るまで何でもこなします。
僕も全部やってます。

こんな働き方をすれば、もちろん日々仕事漬けで超長時間労働です。
これを自分以外の人に強制する事はできませんし
する事もありません。
わが国でも、遅まきながら働き方の改革は進んできましたし
労働に対する意識も変わってきました。

僕自身は古い因習を好みませんが
この飲食業界においては
独立を果たし、強く、長持ちするお店作りを目指すなら
どこかでその我慢強さと万能さを身に付ける必要はあるのではないでしょうか。

理由は単純にして明快
「良い料理を作るのは時間がかかるから」で
普段はやらなくても
いざという時に、作業を自分でこなせる事は重要な保険になります。

何でも自分でやろうとすると
お店が大きく発展もしないという側面もあって
諸刃の剣になりますから、これは一つの考え方として。



そんな事をポツポツ考えながら
シェフはたしかにいちにち作っていたようでした。


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