軽井沢ル・ボン・ヴィボン

仔牛すね肉の軽い煮込み

こんにちはシェフの梅田です。

昨夜は寒さが少し緩みました、ほんの少し…ですけど助かります。
最低気温がマイナス2桁の日が続くと
色々なところで低温による問題が起きてきます。
やっぱりマイナス2桁は住む者にとっては厳しい数字です。

寒い日は煮込みが美味しいですね。
普段ならギュッと凝縮されたタンシチューやラグーを煮ているのですが
今日ご紹介するのは
仔牛のすね肉の軽い煮込み



かなりシンプルな構成です。
しかし、仔牛のすね肉というのは非常に優れた食材で

まず「脂」が一切ありません。
そして、上質なスジ肉がたっぷりと付いています。

スジ肉と言えば、いわゆる肉の「固い部分」の象徴と言えますが
そんなネガティブな事はありません。
上質なスジ肉というのはコラーゲンそのもの
美容に良いとされているコラーゲンですが、実はコラーゲンそのものは
加水分解してゼラチン化して始めて摂取可能になります。

加水分解というのは単純に言えば煮る事。
煮る事によってゼラチン質を得る事ができます
つまりは「煮こごり」で、旨味に関与します。

皆さんも「フォンドヴォー」というソースの名を聞いたことがあると思います。
このフォンドヴォーとは仔牛の出し汁と言う意味で、
フォンは出汁、ヴォーとは仔牛を意味します。
フォンドヴォーは仔牛の骨、仔牛のスジ、野菜類などを煮出して作りますが
意外にも煮込み時間は短く、6時間程度で
非常に「軽い」という特徴があります。

解説が難しくなるので要約しますが
フォンドヴォーにルーの要素が入ったものがエスパニョル
エスパニョルを半分に煮詰めたものが、ハンバーグによく使うデュミグラス(デミグラス)です。
デミは半分、グラスは煮詰めるという意味です。

話が飛んで周りくどくなりましたが、この仔牛の煮込み
煮込んでいく段階ではフォンドヴォーの抽出に非常に近い形になるので
スープの味わいもフォンドヴォーに近い
軽いうえに、豊かな旨味を蓄える、たいへん上品なスープに仕上がります。

高たんぱくで超低脂肪、野菜もたっぷりで、まさに旨味の塊です。
そして、一番大切なのは余分な味や工夫を一切加えず直球勝負である事。
シンプル&ストレート

冬の間のお楽しみメニューです
ボナペティ

是非ご堪能ください。

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