正法眼蔵 三時業 さんじごう
今日は
雲もあり
風も強い日です
若葉が
美しい季節となりました
三時業とは
良い行いと悪い行いの
報いは
この世と
次の世と
またその次の世の
3つの世に
あらわれることをいいます
むかしむかし
あるところに
木こりがおりました
雪山に入り
道に迷い
死にそうになります
そこへ
熊があらわれます
木こりはびっくり仰天しますが
熊は木こりを
巣穴に連れて帰り
7日間介抱し
命をたすけました
木こりは
このご恩は
どのように報いればいいですか
と聞きます
熊は
自分の命を守ってほしい
といいます
木こりは了解し
山を下ります
その途中
二人の猟師に会います
猟師は聞きます
この山に獲物を見なかったか
木こりは答えます
熊を見た
では
その熊のところへ
道案内してほしい
木こりはいいます
熊の肉の3分の2をくれるのなら教えよう
木こりは
猟師を案内し
熊を射止めます
そして
その肉を両手で
もらい受けようとした
その途端
木こりの両手が
肘から切りおちてしまいました
猟師は
不思議に思って
そのわけを聞きます
猟師は
大恩の熊を
裏切った話を聞き
それは大変なことをした
といって
その熊の肉を
お寺に持って行きます
お寺の僧は
その熊は
菩薩の生まれかわりである
といい
肉を焼却し
その骨を埋め
卒塔婆を建てて
供養しました
このように
すぐにその報いが
あらわれることを
順現報受業 じゅんげんほうじゅごう
といいます
それにしても
簡単に
他人の
恩を忘れて
欲に走る
この木こりの
行いにはびっくりします
人間は
エゴイズムのかたまり
ということですね
コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )