カフェ・ラベンダー

のんびり気まぐれ生活あれやこれや

「テンペスト」

2009-04-25 22:07:41 | 読み物
このところ、なかなか小説が読めないけれど、最近一気に読み上げて面白かったのがこの本。

 


1800年代、清と薩摩の挟間にあって、バランスをとりながら揺れ動いた琉球王朝を舞台に活躍する男装の麗人、孫寧音(真鶴)。清の科挙を模した科試(官吏登用試験)に男装して臨み、首席で合格し宦官と偽って宮廷に入り込む。はたまた女に戻らざるをえなくなり、王の側室になって、と、とにかく彼女の波乱万丈の人生をハラハラしながら読みすすんでゆく。彼女の清廉潔白さやその活躍に胸すくような思い。ちょっとグロいところもあるけどね。今の政治家や役人さんにも読ませてあげたい本だ!

そしてラブ・ストーリーあり、ペリーの来航ありで、琉球の歴史、日本の開国の過程などを別の角度から読み解くといった観点からも抜群に面白い本だ。独自の文化を持っている沖縄は沖縄国として独立した方がいいのでは?とこれを読んで思ってしまった。

作者の池上永一さんはやはり沖縄出身だそうだ。よくリサーチして書いているな、と思った。

「チャングムの誓い」みたいに映画かTVドラマにしてもとても面白いものができると思う。

龍の爪を数える癖がついてしまった・・・


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