カフェ・ラベンダー

のんびり気まぐれ生活あれやこれや

「沈まぬ太陽」

2009-07-31 22:20:44 | 読み物
最近blog更新がままならなかったのは山崎豊子氏のこの本のせい。



今さらですが、単行本5巻、寝食を忘れて読み耽っていました。
渡辺謙さん主演でこの秋に映画化されるそうです。

日航機の御巣鷹山墜落のあの大惨事のみならず、日航社内の腐敗体質まで深く抉って描いており、読み応えのある一作でした。
もちろん本では日航JALでなく、国民航空NALと名を変えていますが、リサーチにリサーチを重ねた結果書いた小説らしく、事実に近いらしい。
出て来る政治家の名前も想像がつき、顔を思い浮かべてにんまりしてしまいます・・・

それにしても80年代のあの当時に労組が2つでがちゃがちゃやりあっていたというのに、現在はさらに増えて7つもあるというのだから、この会社はどうなってしまっているのだろう。経営も破綻しているそうだし。
本の主人公の清廉潔白な恩地や会社再建のために迎え入れられた国見会長の努力は後々になっても全く実を結ばなかったのでしょう。

御巣鷹山で犠牲になられた方々と残されたご家族の無念さに涙がこぼれ、アフリカなど発展途上国を10年にわたり盥廻しされた恩地の姿に泣きましたわ・・・

飛行機内の客席のシートベルトはこの本の中でも言われているように、パイロットやCAがしているような4点式の肩掛けベルトに全てすべきだと私も思います。ヘルメットを座席下に装備してもいいのでは? コストの問題もあるのでしょうが、あれから20年以上経つのに各社何故改善していないのか本当に疑問!

山崎豊子さんは今85歳。益々意気盛んで骨のある人物であり、最近書かれた西山事件をモデルにした本も図書館に予約しました。


最新の画像もっと見る