カフェ・ラベンダー

のんびり気まぐれ生活あれやこれや

「王の男」

2009-06-10 18:51:37 | 映画・ドラマ
最近素晴らしい王朝物を2本見たので書きとめておこう。

1つめは韓国、2006年の作品。原作キム・テウン。監督イ・ジュニクで、16世紀初頭の物語である。

何故この映画を見たのかというと、私の好きな「チャングムの誓い」の原作(いや、原作と思っていたら、ドラマが先にあって書き起こしたのだそうな)を読んでいて、最初の方に出てくる暴君王、嚥山君(ヨンサングン)に興味をひかれたから。韓国のネロ、と言われたほどの暴君で近親者を含む多くの人を殺したという。
(悪行がたたり後に臣下たちのクーデターに遭い、王位剥奪、島流しにされた)。

「チャングムの誓い」の冒頭で、嚥山君の母親の王妃が陰謀に遭い、毒を飲まされて殺される場面が出てくるが、その時まだ幼かった嚥山君は後からそれを知らされ怒り狂い、事件に関係した人々を全て抹殺したという。(父方の祖母さえ殺したといわれているらしい)。
この映画は、そんな複雑で悲しい過去を持った狂王の物語。いや、主人公はどちらかといえば嚥山君ではなかった。
むしろ彼が雇って宮廷に引き入れた芸人2人の物語である。

チョン・ジニョン。嚥山君を演じた。素晴らしい貫禄と演技に惚れぼれと見とれる。
臣下の反対を押し切り芸人を宮廷に入れる。




イ・ジュンギ。
王に気に入られる女形の芸人、コンギルを演じる。




カム・ウソン。コンギルと恋仲の芸人。



王お気に入りの側室ノクス(カン・サンヨン)。
が、その座をコンギルに奪われそうになり嫉妬する。
むくれた顔もまた可愛らしい。




と、まぁこの4人の物語なのだが、残酷だが美しく、悲しくも面白いのだ。
史実を元にしながら、よくもまぁこれだけ見応えのある重厚、かつ面白いものに仕上げたなぁと唸ってしまう。
それに純愛としても素晴らしいのだ。
音楽もクラシック調でとても美しい。
傑作である。

それにしても・・・人は権力を持つと何と恐いことか。



















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