カフェ・ラベンダー

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「ブーリン家の姉妹」

2009-06-17 21:00:54 | 映画・ドラマ
王朝物2本目は「ブーリン家の姉妹」だ。ジャスティン・チャドウィック監督。フィリップ・グレゴリー原作。

「王の男」ほどではなかったが、こちらもまた楽しめた。
史実を元にしながら、よくもここまで面白いものを作ったものだと思う。
役者さん、舞台装置、演出など、どれも素晴らしく、あの時代に入り込んだよう。

こちらも16世紀初頭のお話。ローマ教皇庁と袂を分かちイギリス国教会を設立したイギリスの暴君王ヘンリー8世と、彼の女(姉は愛人、妹は王妃)となったブーリン家の2人の姉妹の物語だ。
映画ではヘンリー8世はそう悪くは描かれていないが・・・

石井美樹子著「エリザベス・華麗なる孤独」を読むとヘンリーとブーリン家のアンに関する話が詳しく出てくる。アンはエリザベス一世の母。
映画では計算高く悪者扱いされていたアンだが、実際はヒステリックで気の強い女ではあったが、王に愛想尽かしされたため、濡れ衣を着せられ処刑された可哀想な女性のようだ。

20年間結婚生活を続けていた后キャサリン・オブ・アラゴンを離縁し、キャサリンの侍女だったアンに惚れて后にするも、アンが世継ぎとなる男児を産まなかったため、また自分に新しい恋人(後に結婚)ができたため、アンの気の強さが嫌になったため、などなどの理由でヘンリーはアンの抹殺を企てた。

アンは左手に6本指があったため、また顎の下に疣があったため、魔女だと言いふらされ、5人の男と不貞をはたらいた(うち1人は実の弟だ)かどで裁判にかけられ処刑された。(実際は事実無根)。

映画では腹黒い叔父役だったノーフォーク公爵トーマス・ハワードの娘キャサリン(アンの従妹にあたる)も後にヘンリーと結婚したが、処刑されたという。

結局ヘンリーは6人の妻を娶り、二人を離縁し、二人を処刑、一人を病死させ、最後の妻より先に死んだ(最後の妻キャサリン・パーは賢い女性で殺されないよう上手く立ち廻った。また幼いエリザベス王女を慈しんだ)。

恐いですね~ 恐ろしい絶対君主制。ホントにあんな時代に生まれないでよかったよ、と思ってしまう・・・

スカーレット・ヨハンソン(メァリー)。ナタリー・ポートマン(アン)。


          スカーレット・ヨハンソン。エリック・バナ(ヘンリー8世)
          

               マーク・ライランス(アンとメァリーの父)。エリック・バナ。
               

クリスティン・スコット・トーマス(アンとメァリーの母、レディ・エリザベス)。
いい役柄でしたね。光っておりました。


          デヴィッド・モリシー(ノーフォーク公爵、レディ・エリザベスの弟)。
          

               そして・・・永遠の少女だったアナ・トレントは優雅で威厳のあるお后さまになった・・・
               


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2 コメント

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映画のおはなし♪ (kimi)
2009-06-19 19:36:03
プチお久しぶりです。
「ブーリン家の姉妹」の原作小説も読みましたが少しずつ変えてあり、また小説のほうがグロテスクな部分もありました。
姉妹の母は一貫して父や叔父と同じ態度だったので映画ではいい人にしてくれてよかったです(笑)。

「悲恋の王女エリザベス」という1957年の映画があります。
若きエリザベス一世をジーン・シモンズ、ヘンリー八世をチャールズ・ロートン、ヘンリー八世最後の妻キャサリンをデボラ・カーが演じています。

恥ずかしながら「ミツバチのささやき」を今年になって初めて鑑賞しました。素晴らしかったです!


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エリザベス (jona-gold)
2009-06-25 23:44:27
kimiさん、今晩は! コメント有難うございます。
そしてお返事遅れてごめんなさい。

「ミツバチのささやき」よかったよね。アナ・トレントのあのときの少女の印象があまりに強烈で、その後数本出たという彼女の映画を全く見ていなかったものですから、この「ブーリン家の姉妹」で出てきたときはアッと思いました。

その後私はケイト・ブランシェットの「エリザベス」を再見。またヘレン・ミレンのTV映画「エリザベス1世」を見、今「女王ファナ」を見ているところなんです。どっぷりとあの時代に嵌ってます・・・

kimiさんご紹介の「悲恋の王女エリザベス」も早速メモらせて頂きましたよ。
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