試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ101-284[ラシ106F] 車体改修 (側面窓セル窓サッシ印刷補修,車両番号標記周囲塗装被膜改善施工) ※'旧製品

2019-01-29 23:56:00 | 国鉄/JR101系
自爆。

KATO製JR101系ラシ106F(Mc191:旧製品)の改修入場はサハ101形0番代用床板代用車だったクハ101-69(旧製品)が先陣を切った。
代替には戦力外に近かった元クハ101-81(元ツヌ308F:Tc81)用旧製品LOT床板を再整備し製品原形へと復旧させた。
残るクモハ101-191以下9両(ラシ106F:旧製品)だが老朽化進行度が異なっており以後は修繕対象の多い車両から順次入場させる。


JR101系サハ101-284(ラシ106F)。
※旧製品。

屋根板等に付着した埃除去と変質した車両番号標記周囲で生じている塗装被膜改善はラシ106F全車共通施工項目である。
これらを基本とし各車両の状態に併せ側面窓セル窓サッシ印刷補修や車輪踏面清掃へ踏み切るか検討する。
なおクモハ101-191,クモハ100-171(ラシ106F:旧製品)は現行LOTライト基板更新に踏み切るか検討の最中にあり終盤へ廻した。
両先頭車両を除いたモハ100-248以下7両(ラシ106F:旧製品)のうち最も劣化が進んでいた車両はサハ101-284であった。
サハ101-284(ラシ106F:旧製品)用側面窓セルは1-3位側,2-4位側双方とも窓サッシ印刷の剥離が激しかった。
斑点状剥離及び繊維片が目立つ側面窓セルは補修に時間を要すると思われまたもや単独入場となった。


入工中のサハ101-284。

製品仕様のツヌ118F(Mc155:1978/3)に含まれるサハ101形はサハ101-108,サハ101-233である。
津田沼~習志野区ではサハ101形200番代を2両組み込む編成が多数派でありサハ101-108は中途半端な存在に思える。
よってツヌ118F導入後の第二次整備でサハ101-108をサハ101形200番代へ編入する工程が半ば恒例行事となっていた。
サハ101形200番代用床板へ振り替えた記念すべき第一号車はサハ101-284(←サハ101-108:ツヌ118F)だったはずである。
ただ改番方法が決定しておらず床板交換後もしばらく車両番号標記は[サハ101-108]のまま残されていた。
後日ペイントリムーバー式印刷消去の本格採用に至りようやく正式なサハ101形200番代への番代区分変更が実現している。


貫通幌まで撤去したサハ101-284(2エンド側)。

ペイントリムーバー式印刷消去開始当時は改番達成だけで満足し十分な仕上げまで成されていなかった。
そのため現行水準まで達していないサハ101-284は印刷消去失敗車に相当しラプロスでの修正が避けられなかった。
クハ101-69ほどのインク染みこそ見られないがペイントリムーバーの影響を強く受け塗装被膜はかなり乱れている。
車両番号標記印刷消去痕を腰板周囲へ埋没させられるか微妙なところであり難しい対処が予想された。
また改番以来久々の入場を迎えたサハ101-284も車体各部への清掃が欠かせない状態であった。
塗装被膜修正を施す車両番号標記周囲はラプロス#6000及び消しゴムで対処するため清掃工程とは区分した。


複層化で対応した油性メタリックマーカー式窓サッシ補修。

サハ101-284での施工順は状態の悪さが際立つ側面窓セル窓サッシ印刷補修を第一工程に廻した。
先ず拭き上げから作業を開始したが窓サッシの繊維片は厄介で窓サッシモールドに残る印刷をも道連れにする。
外見以上に斑点状剥離箇所は劣化が進んでいた模様で次々と銀色塗料ごと削がれ透明と化してしまった。
その結果大半の窓サッシモールドは斑点状剥離を反転した状態へと陥ってしまい返って見窄らしくなった。
想定とな異なる方向へ進んだが折しも他社製品の窓サッシ印刷補修にてインク被膜を複層化し対応したばかりだった。
幸いKATO製側面窓サッシモールドと油性メタリックマーカーの相性は良くこの方法で乗り切れると考えた。


汚れを取り除いたベンチレーター台座周囲。

窓サッシ印刷が失われた状況は1-3位側用,2-4位側用とも同様で全段を油性メタリックマーカーで塗り潰す必要があった。
補修は原則一重塗りとし1-3位側用と2-4位側用各々で交互に進めインクが落ち着く時間を設けている。
都合3回の塗布を経た時点で大凡の窓サッシ再現が復活し入場前を上回る状態まで持ち込めた。
更に俯瞰からの波打現状を抑えるべくもう一度油性メタリックマーカーで全サッシを塗り直した。
四層化したインク被膜と爪楊枝での側面窓清掃により気になる波打現状はほぼ解消に至った。
側面窓セル窓サッシ印刷修繕を終え車体清掃に移ったがサハ101-284用屋根板はクハ101-69用よりも状態が悪かった。
ベンチレーター形状を反映した汚れ以外にベンチレーター台座周囲へも埃が侵入する有り様だった。


歯ブラシで仕上げた貫通幌(1エンド側)。

付着していた埃には油脂分まで含まれておりエアーダスターで吹き飛ばせる状況ではなかった。
磨きクロスも歯が立たずクリーナーを軽く含ませたクロスにて根刮ぎ拭き取る方式に切り替えている。
クリーナーを持ち出すと拭き斑が生じてしまうが再度磨きクロスへ持ち替えベンチレーター跡ごと消し去った。
なお拭き上げは徹底的に行っており屋根板全体のみならずベンチレーター裏面も施工対象としている。
全体的に霞を帯びていたサハ101-284用屋根板だったが回着当時の状態まで近付けられたと思う。
少なくともクハ101-69用屋根板と同格には達しており十分な措置を施せた手応えが感じ取れた。
その他細かな擦過痕も見受けられたものの修正は屋根板塗装を剥がしてしまう確率が高く見送りとなった。


劣化した黒染車輪が引き継がれたDT21非動力台車(1エンド側)。

当初車体清掃は第二工程に置かれ2エンド側妻板昇降ステップを磨き直すところまで進めた。
しかし艶を取り戻すまで予想以上に時間が掛かってしまい屋根板周りと施工順を入れ替えている。
車体も経年と取り扱いの拙さを現すかのような汚れ具合で清掃は幕板,車体中央部を除く腰板,側扉に区分した。
クハ101-69では側扉も同時進行としたが汚れが戸当たりゴムモールドに集まってしまい作業効率を悪くさせた。
この結果を踏まえサハ101-284より分割施工へと変更し厄介な追加清掃は全面的に廃止となった。
細分化した拭き上げ方式は狙い通り好成績を収め以後の入場車から本格採用する予定である。


ペイントリムーバーの拭き取りが十分ではなかった車両番号標記周囲(2-4位側)。

ご多分に漏れずサハ101-284用DT21非動力台車も黒染車輪の劣化が著しく進行していた。
交換が理想ではあったがクモハ101-191以下9両用を賄えるだけの予備車輪は無く踏面清掃のみ行い流用した。
そして最終工程となる車両番号標記周囲のペイントリムーバー式印刷消去痕修正へと取り掛かった。
入場前点検でサハ101-248はクハ101-69に次いで塗装被膜の乱れを抱える車両だと判明していた。
ペイントリムーバーによる塗装被膜変質は広範囲に及んでおり[サハ101-248]標記を取り囲んでいる。
そのためラプロス#6000は車体との平行を保ちつつ軽く当てるのみに留め少しずつ半艶へと近付けていった。
再生産品車両相当の仕上げまで復した後に消しゴムへ持ち替え印刷消去痕修正を締め括った。




サハ101-284(側面窓セル窓サッシ印刷補修,車体塗装被膜修正施工)。
※旧製品:車体改修。

なお消しゴムで仕上げている最中に2-4位側の[サハ101-284]標記へ埃が混入していると気付いた。
[サハ101-284]標記崩壊も止む無しと思いながらゴム系接着剤除去用爪楊枝を用いた埃除去に着手した。
旧ラシ106F(Mc155)からラシ106Fへの改番はまだ経年が浅い車両番号標記インレタで占められていた頃に施工したはずである。
そのせいか僅かに[サハ101-284]の欠けが伺える程度で喰い留められ再転写は回避された。
約95分を掛けて改修が完了しサハ101-284(ラシ106F:旧製品)は竣工となった。
貫通幌の埃除去には歯ブラシを用いる等あらゆる箇所で状態回復への壁に直面している。
自身の取り扱いによる竹篦返しと言えモハ100-248以下8両(ラシ106F)でも同じ経過を辿る可能性が高い。
ただ徐々に軽傷車へと進む入場順を組んでおり少しずつ作業進捗は速くなると思われる。
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