
鮭の頭で、目から鼻先までの部分にある軟骨は、透き通った軟骨で、
ちょっと見では氷のように見えることから“氷頭(ひず)”と呼ばれます。
出刃包丁でないと輪切りにできませんから、
鮭の頭のスライスは力仕事なので男仕事になります。
スライスした鮭頭を酢に漬けて3日、汚れた酢を捨てて、
新しい酢に3日漬けて、やっと“氷頭の酢漬け”が出来上がります。
塩気が強い荒巻鮭の頭を使いますが、
最近は粗塩挽きの荒巻が減ったので、氷頭はなかなか作れなくなりました。
塩気が弱い鮭は生酢に漬けると融けてしまうので、強塩の鮭が必要です。
市販の氷頭は甘味と化学調味料が邪魔して美味しく思えません。
