隊員NO.6れいなで~す
今年もよろしくお願いしま~す!!
1月5日(日)は冬休み最後の日曜日でした。午前中はチラホラと雪も舞い降りて
いたのですが、午後からは素晴らしいお天気に恵まれました。そして夕方には、
南の方角にわたしたち加賀市民の心のよりどころ・真っ白な白山(標高2702m)
をとってもキレイに望むことができました。石川県だけでなく、福井・岐阜・富山など
いろんな所から白山は見えるのかもしれませんが、わたしは加賀市から見る
白山が一番だと思います。



大聖寺で生まれた『日本百名山』の作者・深田久弥(1903~71年)は、
加賀市から見る白山をとってもすてきな文章で紹介されています。
「日本人は大ていふるさとの山を持っている。山の大小遠近は
あっても、ふるさとの守護神のような山を持っている。そして
その山を眺めながら育ち、成人してふるさとを離れても、その
山の姿は心に残っている。どんなに世相が変っても、その山
だけは昔のままで、あたたかく帰郷の人を迎えてくれる。
私のふるさとの山は白山(はくさん)であった。白山は生家の
2階からも、小学校の門からも、鮒釣(ふなつ)りの川辺から
も、泳ぎに行く海岸の砂丘からも、つまり私の故郷の町の
どこからでも見えた。真正面に気高く美しく見えた。それは
名の通り一年の半分は白い山であった。・・・
・・・その加賀平野でも、私のふるさとの町から眺めるのが
最上であることを、私は自信をもって誇ることができる。主峰の
御前(ごぜん)と大汝(おおなんじ)を均衡のとれた形で眺め
得るのみでなく、白山の持つ高さと拡がりを、最も確かに、
最も明らかに認め得るのは、私の町の附近からであった。・・・
・・・夕方、日本海に沈む太陽の余映を受けて、白山が薔薇色
(ばらいろ)に染まるひと時は、美しいものの究極であった。
みるみるうちに薄鼠に暮れて行くまでの、暫(しばら)くの間の
微妙な色彩の推移は、この世のものとは思われなかった。」
(『日本百名山』(深田久弥著、新潮社刊)より)
かつて、いまの加賀市には「白山五院」がありました。柏野寺・温泉寺・極楽寺・
小野坂寺・大聖寺というの五つお寺が、白山信仰がもっとも色濃く社会に反映
されたといわれる平安時代から室町時代、加賀江沼の人びとの信仰の中心に
なっていました。そして今でも大聖寺の街並みは、まるで白山にお祈りを捧げる
ために作られたように、白山の頂に向かって何本もの道が一直線につけられて
います。白山は文字通り「白い山」です。夕日で美しくバラ色に染まった白山は、
地元にいてもめったに見ることはできませんが、これまた幻想的です。
真っ白な白山を今年は何回みることができるでしょうか?




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