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Amature radio のたのしみ。古い無線機のレストアを中心にアマチュア無線やそのほかの話題も。

TS-811D #3 レストア その4

2011-08-26 22:22:46 | TS-811

4.送信部

PLLユニット、HETユニットを再調整したためか若干パワーは出てきましたが、まだまだ定格には程遠い状態です。

IFユニットの各コイルとRFユニットの入力コイル・出力のトリマーを調整し直すことで25W出るようになりました。一番大きく離調していたのはIFユニットの出力コイルでした。経年変化でコンデンサーの容量が抜けたのでしょうが、コア調整で同調できる範囲でしたのでOKとします。

ALCの調整で出力を433.00MHzで30Wに調整して、周波数特性を確認すると430.00MHzから439.99MHzまでほぼフラットでした。RFユニットのBPFは大きく変化していないようです。

キャリアバランスも取り直して送信部は完了です。

特に壊れていたところは無く、再調整で定格以上の出力が得られました。

600_img_3811 800_img_3908
 

5.受信部

受信部も特に壊れている個所は無く、IFユニットの各IFTとRFユニットの出力コイルを再調整することで感度が回復しました。

やはり大きく離調していたのはRFユニットの出力とIFユニットの入力でした。RFユニットのBPFはいじらないことにします。

感度を測定してみました。SSBモードで0.13μVでS/N 10dBでした。仕様は0.15μVでS/N 10dBですから仕様を満足しています。

800_img_3902_2 433.00MHz 0.13μVの信号ON

800_img_3903_2 入力信号OFF

ノイズメーターのレンジが10dB変わっています。


TS-811D #3 レストア その3

2011-08-26 17:13:40 | TS-811

しばらくほったらかしにしていたTS-811Dを再開しました。

 

2.パワーモジュールチェック

出力が大変少ないのでパワーモジュールのチェックから開始しました。

FINALユニットの入力にSSGから435MHz/+17dBmの信号を入力して16Wの出力がありました。パワーモジュールは健全のようです。

800_img_3891 

 

3.AVRユニット調整・チェック

AVRユニットの出力電圧と送受切り替え出力を調整・チェックして問題なしです。

800_img_3892
 

 

4.PLLユニット・HETユニット調整

PLL確認の前にCAR部を調整・・・各モードのキャリア周波数を調整して特に問題になるズレもなく順調に完了です。

800_img_3893 

 

PLL部・HETユニットも大きなズレは無く調整範囲内で調整完了しました。

送受信共通部はほぼ完了してしまいました。

こうなると送受信NGの原因は送信部と受信部にそれぞれ別の原因で不具合が発生していることになりそうです。


TR-751 #1 レストア その4(追加)

2011-08-26 07:27:16 | TR-751

6.受信周波数拡張

受信周波数の拡張について確認を忘れてました。

確認してみると大変広い範囲でPLLはロックしているようです。140.00MHz~159.98MHzでロックしているようです。(本当にロックしているのかは未確認です。周波数表示がこのように出ます。)

感度を確認すると0dBμVの無変調信号でスケルチがオープンするのは142.00MHzあたりから148.00MHzあたりまでです。感度のピークがアマチュアバンドに設定されているのは当然です。BPFを調整すればもう少し広くなるかもしれませんが、アマチュア無線機としての性能は落ちるでしょう。

周波数表示が上2ケタが無いので大変紛らわしいです。150MHz台の拡張って必要ないような気がします。

600_hyouji2 


TR-751 #1 レストア その3(完結編)

2011-08-25 08:48:10 | TR-751

4.受信感度確認

よくTR-751は「感度が良い」と聞きます。私は今回初めてTR-751を触るのですが、感度を測定してみて納得しました。当初Sメーターの振れが景気よく振れるので「感度が良い」と誤解されているだけかと思っていましたが、噂だけではありませんでした。

SSBモードで0.11μVでS/Nが10dBです。今までレストアしてきたTS-780のどれよりも感度が良いです。ちょっとビックリ!

仕様では0.13μVでS/N 10dB以上です。0.13μVの信号で測定するとS/N 13dBありました。

800_img_3883 0.13μVの信号ON

800_img_3884 0.13μVの信号OFF

 

5.送信確認

送信出力を13Wに調整しました。周波数ズレも問題なさそう。

600_img_3885 

 

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RITのボリューム修理は大変でしたが、半田付け不良以外には不良個所もなく比較的順調にレストア完了できました。

800_img_3872


TR-751 #1 レストア その2

2011-08-24 19:54:54 | TR-751

2.PLL部修理調整

どうも症状から見てPLL部の故障が濃厚なのでPLLの出力をオシロで見ながらあちこち突いてみると良くなったり、出力が止まったり、周波数がすっ飛んだり・・・・。

どこかでルーズコンタクトが出ています。基板を調整ドライバーの先で突いているとVCXO付近で一番顕著に症状が出るので基板を外してひっくり返して目視確認してみると・・・・。

見つけました。VCXOの水晶発振子のリード線の半田付け部分に見事なクラックがありました。リード線も妙に長いまま半田付けされています。水晶発振子を指でゆすってみるとリード線が動くのが半田面から分かるほどクラックができています。

600_img_3862

一旦半田を吸い取ってリード線を切断し、新たに半田付けをし直して修正するとすべての症状が解消しました。

概ね送信も受信もFM/SSB共に動作はOKになってしまいました。

PLLの再調整してPLL部の修理完了です。

 

3.RIT不良

TR-751,TR-851の定番故障だそうですがボリュームの不良です。これはネット上にもたくさん修理事例がアップされています。

AF GAIN、RF GAIN、SQULCHが問題なかったのでラッキーかなと思いきやRITが働きません。

取り外してVRを分解してみるとブラシが回転体から剥離して脱落していました。

エポキシ系の接着剤で固定して再組み立て完了。グラブのような大きな手とペンチのような太い指で老眼の目にはこの修理はかなり酷です。ピンセットと拡大鏡必須の作業です。

600_img_3868 回転体(白色の部品)からブラシが剥離

600_img_3869_3 エポキシ系接着剤で固定

600_img_3870 組み立て完了

 


600_img_3870