2.PLL部修理調整
どうも症状から見てPLL部の故障が濃厚なのでPLLの出力をオシロで見ながらあちこち突いてみると良くなったり、出力が止まったり、周波数がすっ飛んだり・・・・。
どこかでルーズコンタクトが出ています。基板を調整ドライバーの先で突いているとVCXO付近で一番顕著に症状が出るので基板を外してひっくり返して目視確認してみると・・・・。
見つけました。VCXOの水晶発振子のリード線の半田付け部分に見事なクラックがありました。リード線も妙に長いまま半田付けされています。水晶発振子を指でゆすってみるとリード線が動くのが半田面から分かるほどクラックができています。
一旦半田を吸い取ってリード線を切断し、新たに半田付けをし直して修正するとすべての症状が解消しました。
概ね送信も受信もFM/SSB共に動作はOKになってしまいました。
PLLの再調整してPLL部の修理完了です。
3.RIT不良
TR-751,TR-851の定番故障だそうですがボリュームの不良です。これはネット上にもたくさん修理事例がアップされています。
AF GAIN、RF GAIN、SQULCHが問題なかったのでラッキーかなと思いきやRITが働きません。
取り外してVRを分解してみるとブラシが回転体から剥離して脱落していました。
エポキシ系の接着剤で固定して再組み立て完了。グラブのような大きな手とペンチのような太い指で老眼の目にはこの修理はかなり酷です。ピンセットと拡大鏡必須の作業です。
ルーズコンタクト、コンコン作業で故障部位が発見できて良かったですね。熱を持つ部品は、常温~高温を繰り返し、座に繰り返しストレスがかかりクラックが生じる場合が多いようですね。オシロでは水平、垂直の出力終段TR部、TVでは垂直増幅IC(輝線1本になる故障)、それと抜き差しが頻繁だったコネクタピン部・・と言った所が定番でしょうか。発振子は熱を持たないため、繰り返し車の振動でも加わったのでしょうかね。よく、発振子ケースとGをストラップでハンダ接続している場合がありますが、本不具合には有効な対策かも。
モービル機のVR故障は難儀します。特注品でパーツ入手は困難。電流を流れているVRは、年月が経てばオープンになる故障率は高いです。修理のつもりでVRを分解したものの、結局は壊す羽目に。これゆえにモービル機はあまり手を出しておりません。Hi
では、明日にでも
ココのところ立て続けにルーズコンタクトに遭遇しています。
今回のはラッキーにも先日のTS-780の時よりも簡単に部位の特定ができましたが、この機械はチップ部品使用なのでCRなどの半田付け不良だったら見つからなかったかもしれません。
VRの不良も交換部品は無く、ネット検索すると定番故障でみなさん分解修理していたようなので私もやってみました。幸いうまくいきました。
モービル機は机の上で簡単にひっくり返したり立てたり寝かしたりできるのは楽です。でも密集度が高いのと部品が汎用品では無い物が多いのは確かです。
では明日・・・・