最近,地元の古本屋で入手した数冊の中の一冊.
私は,元々機械工学科で流体力学を専攻していたこともあって,航空機については色々と興味をもっている.
昨年は,熊本に出張した際,エアバスA320系の機体に搭乗して,そのボーイングの機体との様々な仕様の違いが気になっていた.
また,この秋からは,安全に関連する大学の講義も受け持つことになったので,航空機の事故や安全制御に対する設計思想などにも興味があった.
著者の加藤寛一郎先生は,航空機メーカーでの実務の経験もある航空工学が専門の東大名誉教授で,航空機に関する啓蒙的な著作が沢山ある.
本書は,1994年の名古屋空港でのA300-600R機の事故に端を発し,加藤先生がエアバス(特にA300とA320の系統)に関して,エアバス・インダストリー社への2度の訪問とその前後で調査されたこと,日本の航空業界/学会の問題点などまとめたものである.
1999年の出版で最新の内容ではないし,やや繰り返しが多く,回りくどいところもあるが,大変勉強になった.
一番驚いたのは,航空工学を専門とする加藤先生が,彼方此方で,エアバスの飛行制御等の設計思想に関して,自分の仮説や思い込みに間違いがあったことをはっきりと述べていることである.
航空機の事故等に興味のある方,また,エアバス社そのものに興味のある方にオススメの一冊.
私は,元々機械工学科で流体力学を専攻していたこともあって,航空機については色々と興味をもっている.
昨年は,熊本に出張した際,エアバスA320系の機体に搭乗して,そのボーイングの機体との様々な仕様の違いが気になっていた.
また,この秋からは,安全に関連する大学の講義も受け持つことになったので,航空機の事故や安全制御に対する設計思想などにも興味があった.
著者の加藤寛一郎先生は,航空機メーカーでの実務の経験もある航空工学が専門の東大名誉教授で,航空機に関する啓蒙的な著作が沢山ある.
本書は,1994年の名古屋空港でのA300-600R機の事故に端を発し,加藤先生がエアバス(特にA300とA320の系統)に関して,エアバス・インダストリー社への2度の訪問とその前後で調査されたこと,日本の航空業界/学会の問題点などまとめたものである.
1999年の出版で最新の内容ではないし,やや繰り返しが多く,回りくどいところもあるが,大変勉強になった.
一番驚いたのは,航空工学を専門とする加藤先生が,彼方此方で,エアバスの飛行制御等の設計思想に関して,自分の仮説や思い込みに間違いがあったことをはっきりと述べていることである.
航空機の事故等に興味のある方,また,エアバス社そのものに興味のある方にオススメの一冊.
エアバスの真実―ボーイングを超えたハイテク操縦加藤寛一郎講談社このアイテムの詳細を見る |