Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

「デジタル著作権管理」概論

2006-01-09 | Informatics
  12/14 の blog につづくデジタルコンテンツもの.昨年12月に Amazon.co.jp に注文していた本のうち,新年になって届いたものの一冊.
 一昨年の秋から,デジタルコンテンツについて,某大学の先生と共同研究を進めているが,その参考文献として購入.
 
 執筆陣は,ビル ローゼンバラット(Bill Rosenblatt):コンテンツプロバイダー,デジタルメディア技術の専門会社を経営する,コンテンツ管理,著作権管理,ストリーミングメディアの専門家,DRM技術である,DOI(Digital Object Identifiler)の設計者の一人, ビル トリップ(Bill Trippe):電子出版,コンテンツ管理,SGML/XML技術のコンサルティング会社を経営するコンサルタント,ステファン ムーニイ(Stephen Mooney): ニューヨークおよびマサーチューセッツ州の弁護士,知的所有権のライセンスに関するコンサルティング会社を経営する,著作権管理,ライセンス契約の専門家.


 はじめに
 第1章 アナログ時代の著作権
 第2章 新しいビジネスとその可能性
 第3章 法と技術
 第4章 権利モデル
 第5章 コンテンツの保護と追跡
 第6章 技術標準
 第7章 企業固有のコアテクノロジー
 第8章 ニーズの把握
 第9章 導入のオプション
 第10章 DRM の統合
 第11章 その他のDRM ソリューション
 第12章 DRM 関連のソリューション
 第13章 DRM の将来
 まとめ
 参考文献


 アナログ時代の著作権管理を概観し,2001年までのデジタル著作権管理(Digital Rights Management)技術について,どちらかと言えばビジネスと法律の視点から,網羅的にまとめられている.参考文献も充実している.
 翻訳は,ややこなれていない部分もあるが,固有名詞や技術の名称や略号の説明がそのまま英文表記になっている点は,専門的な資料としてみるとかえって好都合であるる.
# "ORM" の初出で,Old Rights Management の綴りがないのは,原書の編集上のミスかもしれない.ORM は索引にも載っていない.

 米国の話題を中心にDRMの実情と展望を概観できる好書.デジタルコンテンツの管理に興味のある方に広くお勧めできる一冊.


 本書で,書籍と定期刊行物のISBNとISSNの歴史的背景などについて,始めて知った.



デジタル著作権管理―ブロードバンド時代のパブリッシング

ビル ローゼンバラット, ステファン ムーニイ, ビル トリップ (著)
ネクサスインターコム

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