天佑堂鍼灸院日記

楽しい体のプロデュース
刺すハリ治療から刺さないハリ治療へ

昨夜は吉祥寺

2006年08月28日 17時32分54秒 | 近況
昨日は三時半に治療を終えたあと、吉祥寺に患者さんのKさんの出演するコンテンポラリーダンスの公演を見にいった。吉祥寺についてから公演まで時間があるので前々から入りたかった伊勢屋という焼き鳥屋にはいった。表は立ち飲みの客がすずなりになっている。古い建物に立ち飲みの客が群がる風景はそこだけタイムトリップしているようだ。
店内はきたなく店員の愛想もいいとはいえないのであまり期待していなかったのだが、一本80円に焼き鳥は思ったより肉も焼き加減も良かった。本当の炭火で焼いているし、これはお得感がある。いつも込んでいるのもうなずける。
もし私が独身時代に吉祥寺にすんでいたら、絶対にはまっていたと思う。
表の立ち飲みコーナーと裏のテーブル席では客層が違うのを感んじる。
表はひとり寂しい人たちが安い金額で、一時の慰めを得るためにそこにいるのがひしひしと感じられる。なかには物珍しくでたちよった人もいるようだが、孤独感に満ちた顔の人が多い。
どう見ても幸福感そうではない。
裏のテーブル席からは家族あるいは友人どおしで歓談する人たちの声がひびいてくる。
その顔は幸福感に満ちている。かならずしもお金がない人たちではない。そこには孤独感はない。
同じ安酒場の中でこれほどはっきり客にコントラストがある空間はめずらしい。
伊勢屋は早々と切り上げまだ時間もありお腹もすいていたので蕎麦屋に立ち寄った。
蕎麦屋だが日本酒も多い。松戸の日本酒で、おしてる居酒屋より種類が多いのでぶつぶつ私は
愚痴をいいたくなる。開運、飛露喜、14代、神亀などがあった。
私は、せいろそばと開運、かみさんは鴨南蛮をたのんだ。
腹をみたしていよいよ劇場へ。
前売り券がなかったのだが、受け付け人いわく、キャンセル待ちしかないとか、帰ろうかと思っていたら数分して席が確保できたので、御案内しますとのこと。やれやれ遠くからきて見ずに帰らなくてすんだ。会場は150人やっとはいるくらいのスペース。
コンテンポラリーダンスなるもの初めて見たのだが、のっけからバケツを頭にかぶった女性がチェンソ-のようなものを持って出て来た。私が思っていたよりシュールなようだ。
客席に座っているダンサーがなにやら口に手をつっこんだり奇声を発したりそれをカメラで撮影し舞台の後ろのスクリーンに同時進行で写し出したりしていた。
途中でダンサーが会場の外にでていってしまうし。
会場の外でたおれこんだりしている光景をスクリーンが写し出す。
そのそばを通った通行人はどう思ったのだろうか?
このような振り付けを考える演出家もダンサーも内面に人並み以上に闇がなければ、このような活動はできまいなどと考える私。しかし同時にある種の自由さとエネルギーもなければこのような活動もできまい。闇だけでは飲んだくれになったり、引きこもりになったりあるいは自殺するだけである。
たんに自由で活動的ならもっと明るいダンスあるいは芝居をするることだろう。
エネルギーと影を両方もっている、あるいは自由さと不自由さを両方もっている。
相反するものが同時に強烈に存在しないかぎりこのような活動にはならないだろう。
そんなことを考えた。
かれらのエネルギはこのような形で表現されなければ彼ら自信の身と心を蝕みさえするそんな強烈さがある。この活動によって自分自身を浄化させてもいるのだと思う。
面白かったが少々疲れを感じた。
家に帰ってテレビをつけたらバレーボールの試合をやっていた。
木村選手が狙われていた。一人で10点くらい献上していたような感じだ。
あれじゃちょっと無理だな。
それでも彼女をかえない柳本監督、深い訳があるにちがいない。
頑張れさおりちゃん。
この日はえらく疲れた。