天佑堂鍼灸院日記

楽しい体のプロデュース
刺すハリ治療から刺さないハリ治療へ

がんの遺伝子治療

2009年01月26日 13時14分49秒 | 健康と美容
昨日は秋葉原のUDXヒラハタクリニック主催のがんの遺伝子治療のセミナーに参加しました。
最先端の治療のすごさには驚嘆させられました。
今後遺伝子治療が癌治療の主流になるであろうことが予期されます。
すべてを良く理解できたわけではないが自分なり理解したことを書いて見たいと思います。
 まずがんの発生には遺伝子の異常があるということが近年の分子生物学の進歩によりわかってきたということです。
具体的にはがん関連の遺伝子の突然変異であるとか、がん抑制遺伝子のプロモーターのメチル化、がん遺伝子の過剰発現などだそうです。
がん抑制遺伝子はその名のとおりがんの増殖を抑制する働きをする遺伝子。
癌抑制遺伝子のプロモーターとは癌抑制遺伝子のスイッチのような部分だそうでここがメチル化(CH3の結合)するとスイッチがオフになって働かなくなるそうです。
がん遺伝子はがんを増殖させるような遺伝子だそうです。
これが過剰になるあるいは突然変異で過剰にはたらけば当然がんになるというわけです。
がん細胞が通常の検査で発見されるのは5ミリ~10ミリ程度になってからでこの段階だと転移している可能性が高いそうです。
この段階はすでにがんが発生してからすでに5年~20年たった段階だそうです。これ以下の段階では通常の検査では発見できないのですががん関連遺伝子の検査やフリーDNAと呼ばれる血中に放出されたDNAを検査することでこの段階でのがんの発生がわかる、あるいは将来のがんの発生が予期できるということです。
治療としては間接法と直接法があります。
間接法とはDNAワクチンというものを患者の細胞から作成し投与するもので代表的なものに樹状細胞ワクチンというものがあります。
これは樹状細胞という免疫細胞に対しある物質を異物として攻撃するような指令を与える細胞だそうです。通常はがん細胞は自分の細胞なので免疫細胞から攻撃されないようになっていますがこの樹状細胞の遺伝子を変えることでがん細胞を攻撃するような指令がでるようになるそうです。
直接法はがん細胞やがん血管を死滅させる遺伝子を直接投与するそうです。
胃がんが肝蔵に転移したものがきれいさっぱり消滅しているCTの映像をみせられたりや脳に転移した肺癌が完全に消滅したなどの症例をみていると最先端の技術の進歩には感嘆します。
治療の金額が400万円以上と高額なのが今のところネックですがここがクリアされれば今後はこの遺伝子治療が癌治療のメインとなっていくことが容易に予想されるセミナーの内容でした。