頭痛のタネは新入社員 (新潮新書)前川 孝雄新潮社このアイテムの詳細を見る |
今回は、前川孝雄『頭痛のタネは新入社員』を紹介します。上司と新入社員の間のギャップが広がることにより、頭の痛い問題になっています。新入社員が就職活動時にいったことと現実に働いているときとで違うといってすぐにやめてしまう。上司はそういった若者を使いこなせずに、困ってしまう。新卒採用でコストをかけているにもかかわらず、すぐに辞められてはたまらない。若者をつなぎとめられるだけの魅力や職場環境がないということなのだろうか。
今の若者は、堅実指向で極端にリスクを恐れる。定型作業には強いが、自分で仕事を作り上げるというか答えのない(答えを自分で作る)様な仕事は弱いのである。横とのつながりはあるが、縦というか両親や親戚以外の年上の人との付き合いが少ないのである。だから、上司との関係に困るのである。
そういう若者を使いこなすためには、雑用といわれるような仕事でもキャリアアップやスキルアップの意味づけをする必要がある。0.1段でも階段を上がらせるように仕事をさせる。また、細分化するのもいいだろう。部下に考えさせるために「おまえはどうしたいのか?」「それは何のためにやるのか?」と問いかける。最後に、上司自身が仕事を楽しむこと。周りがいやいややっているようでは、これからこの会社でずっと仕事をやろうとは思わないからね。
自己分析のやりすぎは良くない。ぼんやりと方向性が決まったのならば、会社説明会に行ったりやOB訪問など実際に行動したほうがいい。ネットだけで就職活動をやったつもりになってはいけない。