勝手に絶望する若者たち (幻冬舎新書 あ 2-1)荒井 千暁幻冬舎このアイテムの詳細を見る |
今回は、荒井千暁『勝手に絶望する若者たち』を紹介します。私がまず感じたことは「勝手に絶望する」というのはどうなのだろうかと思う。若者は会社に入って何かを感じるから絶望するのだし、自分の理想と違うものがあるから絶望するのではないか。若者自身が思ったり考えたり経験した結果絶望しているわけで、勝手にという表現はふさわしくない。とはいっても、理想を追い求めすぎて動けなくなるのはいけない。どうやって理想に近づけるかを考えていくべきなんだろう。
本書は「就職氷河期に入社してきた若者がすぐ離職するのか?」という問いに答えるべ苦して出版されたと思う。それは、やりたいことと必要とされていることのギャップがあるからだと記載されている。離職する若者はやりたいことにこだわりすぎるからなのではないかと見ているようだ。結局どうすればいいのかな、若者たちは。本書を読んでいる限り解決策が見えないように思う。理想と現実のハザマで苦しんでいるひとがいるなあというのを紹介する本に過ぎない。また、本の帯も突っ込みたくなるな。