itchy1976の日記

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森繁和『参謀―落合監督を支えた右腕の「見守る力」』

2012年12月30日 23時15分33秒 | 書評(その他著者)
参謀―落合監督を支えた右腕の「見守る力」
森 繁和
講談社


今回は、森繁和『参謀―落合監督を支えた右腕の「見守る力」』を紹介します。中日時代の落合監督の参謀として尽力した森繁和氏の書籍です。なぜ中日ドラゴンズが強かったのかということがよくわかりました。コーチは選手たちに教えたいでしょうけど、求められるまで見守ることが必要だということなんでしょうね。簡単に教えすぎるとその人がコーチに頼ってしまうということがあるからね。

落合元監督と森氏を引き合わせたのは根本陸夫氏なんですね。王貞治氏をダイエーホークスの監督に招聘したのも根本氏ですし、一時期西武黄金時代の選手たちがダイエーホークスに来たのも根本氏の力なんだよね。

落合元監督が森氏に投手のことをすべて任せてくれるというのが責任感を生むよね。信頼感があるといってもいいでしょう。やっぱり責任者としてはどうしても口を出したくなるけど、口出しせずにすべて任せてくれるというのが信頼感につながってくるということでしょう。

中日としてはやはり若い選手が頑張っているというよりは特に野手はベテランが頑張っているなという印象があります。投手に関しては若手が出てくる印象はあるけど、野手は固定化されているかなという感じですね。将来ポスト谷繁というのは大きいですよね。

序章 投手会の夜

第一章 なぜしぶといチームは完成したのか
完全試合の山井を交代させた組織の強さ
指導者の顔色をうかがうような若手を作ってはならない
監督のアイデアは受け売りせず自分なりに考えて選手に伝えた
対戦相手の気持ちになって戦略を練る
飲みながら朝まで続けた昔話に成功のヒントがあった

第二章 教えるより考えさせるコーチ術
長時間放っておけば、伸びる投手は自分で考えだす
「こうやれ!」ではなく、「こういうやり方もあるよ」がよい
浅尾が今あるのは、兄貴分たちが厳しい組織だったから
吉見こそ「長所を伸ばせ!」の成功例だ
ドミニカで感じた、分け隔てなく面倒を見ることの大切さ

第三章 落合博満監督の凄さ
任せて、信じて、責任を取る
調子が落ちそうなときこそ、より冷静になる
チームの約束を決めたらぶれない、決して特例を作らない
自分がいなくなる5年先のことも若手のために常に考える
チームには必ず波がある。苦しいときこそ大局的に考える
監督の仕事はコーチを観察し、正しく評価すること
現場の待遇をよくするために、あらゆる努力を惜しまない

第四章 参謀の心得
考え方は教えられない。答えは、自分で見つけさせるしかない
一度現場をふませると、その選手がやる気になる言い方がわかる
リーダーのアイデアを実現することこそ「右腕」の一番の仕事
チームの要に対しては、敬意を持った上で毅然とした言葉を使う
組織図をシンプルに描ける組織が、いざというとき強い
監督の耳に入れないで済ますことは多い方がよい
自分が任されているなら、部下にもしっかり任せて責任を取る

終章 選手への愛情は決してなくさない


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