2015年6月24日(水)
矯手頓足 豫且康 (キョウシュトンソク エツヨシャコウ)
矯は「高くあげること」、この字のつくりは「喬木」の喬で、意味としては「高」なのだね。
手を高くあげ、頓足は「足を踏みならす」 ・・・ 反政府デモのイメージが浮かぶが、そうではなくて。
豫は「喜び楽しむ」こと、「」は喜悦だからいいとして、「豫」にそういう意味があるのか。
且康「そして心やすらかである」、康も良い字だ。しばらくこの字をペンネームに使ったことがあった。
漢和辞典を確認する。「豫」は「予」に同じ。
① <あらかじめ><かねて> ・・・ 「前もって」「事前に」の意
② <たのし・む><よろこ・ぶ> ・・・ 「あそぶ」ともある、これか。
③ ためらう、ぐずぐずするの意もある。「一刻の猶予もならない」という時の「猶予」だな。
熟語のほとんどは語義①に関わっているが、一つだけ「予楽」という言葉が紹介されている。「よろこびたのしむ」の意である。
嬉しいな、僕は伊予(伊豫)の産、豫州人だからね。郷土の国名に「よろこび・たのしむ」意味があること、今まで知らなかった。「愛媛」は「いい女」という意味なんだし、全くもって地中海的な趣きだ。日本人でなかったら、イタリア人に生まれたい。
矯手頓足 豫且康
手を挙げて足を踏みならし、楽しみ喜び、かつまた心安らかである。「酒盛りの時、和らぎ楽しむ様」と李注にあり。
「君臣豊楽」とか、「鼓腹撃壌」とかいった言葉を連想する。