京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

定家800年

2009-11-26 | インポート

  

    小倉山峰のもみじ葉こころあらば

                 今ひとたびの行幸待たなむ

 

 

 百人一首にも収められたこの一首は、平安歌人、藤原忠平のもの。

 歌人というか、政治家としてのほうが有名ですが。

 百人一首には、漢風諡号の貞信公という名前が使われており、そちらで知られているかもしれません。

 小倉山というのは、嵯峨野にある山で、百人一首も本来は『小倉百人一首』といい、この小倉も、小倉山に由来します。

 というのも、その選者である藤原定家の山荘がこの地にあったからです。

 百人一首は、その山荘で撰じられました。

 この山荘は小倉山荘といい、後、時雨亭とも言われたようです。

 その時雨亭の跡、というのが、嵯峨野にあります。

 3つも。

 なぜ3つも!?というのは、率直な疑問。

 一度廃れたもの故に、本来の跡地が分からなくなったというのが実際のところ。

 3つあっても良いの?といわれると、正直よく分かりません。

 今でもどこが本当の場所なのかと、議論されているのでしょうか。

 跡地のある場所がいがみ合っているという話は聞いたことがないですが。

 さて、その跡地はそれぞれ、常寂光寺、二尊院、厭離庵という場所にあります。

 このうち前の2つは小倉山中に、後の1つは小倉山麓にあります。

 お互いは近いようで、それなりに距離はあります。

 共通しているのは、どこも紅葉の名所であるということ。

 まあ、嵯峨野全体が紅葉の名所でもあるんですが。

 その中でも、名高い場所です。

 厭離庵などは、その時期にしか一般公開しないくらいです。

 時雨亭跡めぐりというのは、この時期の散策にもってこいのルートかもしれません。

 どれが本当の場所かはっきしりて!と、目くじらを立てるのはやめましょう。

 それぞれを見比べ、どの景色を定家は見ていたのだろうと、そんなことに思いを馳せてみてはいかがですか?

 一味違った嵯峨野が見られるかもしれません。

”あいらんど”


2009-11-26 12:50:32

2009-11-26 | インポート

今年の早い紅葉も終わりに近づき、街には早くもクリスマス飾りがあふれはじめました。クリスマス飾りというと電飾、じゃなくてイルミネーションでしょうか。当館の近くでは河原町御池の某ホテルのイルミネーションがあります。規模としてはこじんまりはしてますが雰囲気を味わうには十分ではないでしょうか。今年は河原町をはさんで西側にクリスマスツリーのイルミネーションが出現しました。去年もあったかもしれませんが確かな記憶がちょっと…。市役所が作ったのかと思いきや、御池の地下街が出したものでした。かなりジミーな感じですが、この交差点の盛り上げにはなっているでしょうか…。ところで、京都市内のイルミネーションで一番なのは五条馬代の某有名企業界隈でしょうか。今年も昨日から始まったようです。実は哀しいかな一度も行った事がありません。まず遠いというのがありますが、今年こそは行ってみようと思っています。お泊りのお客様の交通手段はタクシーしかありませんが、それなりの感動を期待できるのでは、と思います。 〓K.Sasano〓