“色の話いろいろ”

色には意味があり、使い方次第で印象が良くなります。
「イマイチ」が「素敵」に変わります。

色彩文化(伝統色)から見る歴史

2007-10-02 | 色の話
日本の伝統的美術品は、正倉院宝物殿にある色鮮やかな美術品や、絢爛豪華な琳派と呼ばれる美術品などのため息が漏れそうなほど輝いたものがあれば、枯淡、閑寂といった趣の茶陶や、水墨画もあります。相反するものを日本人はどうして好むようになったのでしょうか?

「われわれは宝石や金銀を宝物とするが、日本人は古い釜、ひび割れた陶器や土器を宝物とする」と、安土桃山時代に来日したイエズス会宣教師のルイス・フロイスは、驚いています。理由もなくそうなることはありません。そこには時代的背景があったからこそ好みが生じているのです。

時代ごとに代表的な美術品や、建築物を見ると、色の特徴があることが解ります。テーマを絞り、着物、絵画、彫刻、建築などに分けてみてもその特徴は変わりません。

子どものときに学校で学んだ歴史とは違い、色から入ります。

現在、九州国立博物館では本願寺展が催されています。京都・本願寺の敷地内には、派手な唐門(別名=日暮門)や、白書院・孔雀の間の豪華な襖などがありますが、それらとは対照的な侘びた雰囲気の飛雲閣や黒書院も、共に広い敷地内に建っています。

浄土真宗の他力の思想は、庶民の心の支えとなり、多くの信者を得ました。その後、秀吉、家康、家光の信仰による保護も受けるようになります。それほどまでに浄土真宗・本願寺派は大きく発展したのです。
すでに本願寺展に行かれた人も、後半に展示品の入れ替えがありますので、私の話に興味のある方は“日本の色めぐり会”にお出かけください。11月2日(第一金曜日)です。

その後のランチ、「彩りを楽しむランチ」も楽しんでいただけます。他に例の無いオリジナル企画の会です。

幼かったときに聞いた歴史とは違い、大人になってから聞く、色から入る歴史は非常に解りやすく、興味深く、楽しいものです。

【アメニティカラー・プロジェクトのHP内“色の話”に掲載したものをこちらに移動しました】



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