“色の話いろいろ”

色には意味があり、使い方次第で印象が良くなります。
「イマイチ」が「素敵」に変わります。

伝統色・江戸紫(えどむらさき)

2008-07-22 | 日本の伝統色(日本の色)

現代では伝統芸能である歌舞伎が大流行し、市川海老蔵が庶民のヒーロー助六の役で「助六由縁江戸桜」で頭に巻いたハチマキの色。
紫根は、薬草でもあり、武家などでは病気の時に紫根で染めた布を縛っていました。
頭に血が上り易い助六の熱冷ましとしてハチマキを頭に巻いたのが大当たり!!

江戸時代は、大衆文化が華開いた時代。
現代に伝えられる江戸紫は濃い紫ですが、実際のハチマキの色はもっと明るい色だったそうです。
(パソコンにより違う色に見えることがあります)
それまで高価で庶民には手の届かなかった紫根染めの紫は、江戸の武蔵野に自生していた紫根で染めたことから、江戸紫(えどむらさき)と名付けられ流行しました。
伝統色の色の名前は、時代的背景のもと生まれたもので、人気歌舞伎役者が舞台で着た衣裳の色は、路考茶、璃寛茶と名付けられ、茶系が流行した時代です。

時代ごとに色彩文化をみると、面白いです。

日本の伝統色に興味のある人へ、伝統色講座開講中です。
詳しくはアメニティカラープロジェクトのHPをご覧ください。
http://www.ac-pro.com
緋色(思ひの色)
素鼠(鼠色)
柿色(団十郎茶)

浮世絵名品展・鑑賞会の視察

2008-07-18 | 日本の美術品めぐり・鑑賞会

何ヶ月も前から楽しみにしていた、福岡市美術館で開催されている浮世絵名品展へ、行ってきました。

画像は、喜多川歌麿筆「蚊帳」の部分です。
これ、版画?のはずですが・・・歌麿の絵を版画でここまで緻密に仕上げる彫師、摺師の技術に脱帽です。歌麿の版画は、女性の肌の美しさ、色気を感じますね。

現在はカラープリンターがあり、簡単に美しいいろいろな色を写し出すことができます。
が、江戸時代には、非常に手間のかかる、多色刷りと呼ばれる、何枚もの版木(ハンギ)を彫り、何度も色を重ねて、美しい錦絵を摺りだしていたことに驚ろかされます。

ボストン美術館からの選りすぐりの作品たちは、大切に保管され、保存状態が大変よく、今、摺りあがったばかりかと思えるような美しさがそのまま残っています。
歌麿、北斎などの素晴らしい作品が、最高の色で、展示されていて感激します。
(少なくとも私は感激しました)
洋画もいいですが、日本の庶民文化から生まれた浮世絵も素晴らしいです。

日本の色めぐり会は、会員同士の親睦を深めながら、鑑賞会を開いています。
伝統色から入る楽しい鑑賞ポイントの話もありますので、福岡の方、体験参加してみませんか?

■日時:2008年7月31日
■時間:10:30~14:20
■集合場所:福岡市美術館 教養講座室
▼費用:体験参加費 1,500円
 別途 入館料1,300円
 彩りを楽しむランチ実費(1500円程度)(希望者のみ)

日本の色めぐり会に興味のある人はアメニティカラープロジェクトのHPをご覧ください。
 こちらから