“色の話いろいろ”

色には意味があり、使い方次第で印象が良くなります。
「イマイチ」が「素敵」に変わります。

第4回目 福岡市美術館-点前座の世界-報告

2008-04-02 | 日本の美術品めぐり・鑑賞会

2008/3/13の出来事

写真
墨斗(スミトリ) 瓢(フクベ)
香合 染付 冠(カンムリ)
羽箒 鶴
火箸 桑柄
鐶  卍鐶

福岡市美術館へ行ってきました。

-仙厓展-では、優しく表現された水墨画を鑑賞し、優しい人柄にふれることができました。

-点前座の世界-では、入り口に展示されている、野々村仁清作の「色絵吉野山図茶壷」をまず鑑賞。水墨画のようなごつごつとした切り立った山ではない、緑豊かな丸い吉野の山に満開の桜が描かれている、何度見ても美しい美術品です。時代の特徴(色)がよく出ています。

「み吉野の 山辺に咲ける 桜花 雪かとのみぞ あやまたれける」紀友則

紀貫之の従兄弟で「吉野の山のふもとに咲いているあの花は、雪ではないかと見間違ってしまうほどだ」と歌っています。初めて吉野の桜を歌った和歌がこの一首だそうです。

会員の中にお茶の先生がいらっしゃることがわかりました。
「墨点前」の話のときには、墨斗(スミトリ)(=墨を取る器)の一種である、丸い形をした上記の写真の墨斗について、“かんぴょうの実”をくりぬいたものであるという話が飛び出し、会話が弾みました。
かんぴょうの実が、これほど大きいことに、参加者一同、驚きです。芸術としての品格を備えた展示品は、素晴らしい品ばかりでした。

但し、この干瓢の実をくりぬいて作られた墨斗は、松永コレクションではなく、展示されていません。
 
お茶の世界には陰陽五行(木・火・土・金・水)の思想が入っていることなどを知って見る-点前座の世界-は楽しんでいただけたようです。

あなたも福岡県北部地域の日本の色めぐり会に参加してみませんか?

伝統色講座も開講予定です。

詳しくはアメニティカラープロジェクトのHPをご覧ください。
http://www.ac-pro.com