“色の話いろいろ”

色には意味があり、使い方次第で印象が良くなります。
「イマイチ」が「素敵」に変わります。

第1回目 日本の色・鑑賞体験会のご案内※終了

2007-10-15 | 日本の美術品めぐり・鑑賞会
九州国立博物館で本願寺展が開催されています。

数多く展示されている美術品のなかで、最も目を引くのが「三十六人家集」と絢爛豪華な「襖絵」です。
体験鑑賞会ではカラーコンサルタントが「三十六人家集」の美しさの秘密を中心にお話をします。
おそらく、福岡で再び展示されることはもう無いでしょう。一生に一度しか見られない、平安時代の雅を代表する美しい美術品です。ただ綺麗と感じるだけではもったいないです。
これを機に思い切って、日本の色めぐり会を発足することにしました。
日本の色に特定しての美術館めぐり、日本の色めぐり会・第一回目の体験会を開催します。

詳しくはアメニティカラープロジェクトのHPをご覧ください。
⇒ http://ac-pro.com

お出かけ秋色コーディネート

2007-10-03 | 色の話
今年の秋はなかなか来なくて、9月に入っても30度以上の日が続きましたね。
ようやく涼しくなって、秋を感じるようになりました。

秋色と言えば、紅葉。優雅な平安貴族は「紅紅葉(クレナイモミジ)」「捩り紅葉(モジリモミジ)」と呼び名を付けて、かさねの色目を楽しんでいたんですよ。

近頃では流行色はあまり気にされなくなり、季節を問わず全国的に黒のコーディネートが多いですが、秋の色は四季の中でも特におしゃれです。
ワインレッドや濃い紫(葡萄色(ブドウイロ))を試してみてください。人気の黒と合わせてもgood。
(パソコンにより違う色に見えることがあります)

追記
葡萄色(ブトウイロ)は現在の色名で、かさねの色目を楽しんだ平安貴族の時代に葡萄色(エビイロ)という色名があります。どのような色であったという確定はできませんが、禁色の紫に対して聴しの色とされていたので、くすんだ紫色だったようです。

日本の伝統色に興味のある人はアメニティカラープロジェクトのHPをご覧ください。
⇒ http://www.ac-pro.com

色彩文化(伝統色)から見る歴史

2007-10-02 | 色の話
日本の伝統的美術品は、正倉院宝物殿にある色鮮やかな美術品や、絢爛豪華な琳派と呼ばれる美術品などのため息が漏れそうなほど輝いたものがあれば、枯淡、閑寂といった趣の茶陶や、水墨画もあります。相反するものを日本人はどうして好むようになったのでしょうか?

「われわれは宝石や金銀を宝物とするが、日本人は古い釜、ひび割れた陶器や土器を宝物とする」と、安土桃山時代に来日したイエズス会宣教師のルイス・フロイスは、驚いています。理由もなくそうなることはありません。そこには時代的背景があったからこそ好みが生じているのです。

時代ごとに代表的な美術品や、建築物を見ると、色の特徴があることが解ります。テーマを絞り、着物、絵画、彫刻、建築などに分けてみてもその特徴は変わりません。

子どものときに学校で学んだ歴史とは違い、色から入ります。

現在、九州国立博物館では本願寺展が催されています。京都・本願寺の敷地内には、派手な唐門(別名=日暮門)や、白書院・孔雀の間の豪華な襖などがありますが、それらとは対照的な侘びた雰囲気の飛雲閣や黒書院も、共に広い敷地内に建っています。

浄土真宗の他力の思想は、庶民の心の支えとなり、多くの信者を得ました。その後、秀吉、家康、家光の信仰による保護も受けるようになります。それほどまでに浄土真宗・本願寺派は大きく発展したのです。
すでに本願寺展に行かれた人も、後半に展示品の入れ替えがありますので、私の話に興味のある方は“日本の色めぐり会”にお出かけください。11月2日(第一金曜日)です。

その後のランチ、「彩りを楽しむランチ」も楽しんでいただけます。他に例の無いオリジナル企画の会です。

幼かったときに聞いた歴史とは違い、大人になってから聞く、色から入る歴史は非常に解りやすく、興味深く、楽しいものです。

【アメニティカラー・プロジェクトのHP内“色の話”に掲載したものをこちらに移動しました】