“色の話いろいろ”

色には意味があり、使い方次第で印象が良くなります。
「イマイチ」が「素敵」に変わります。

国宝大絵巻展へ

2008-05-30 | 日本の美術品めぐり・鑑賞会

2008/5/15の出来事
今回は、展示期間中に150もの名場面が公開され、何度も足を運びたくなる九州国立博物館での国宝大絵巻展へ出かけました。
写真は、「正倉院宝物殿」に保管されている“裳(モ)”の一部です。

会からの色の話は、『絵因果経(エインガキョウ)』に描かれているあざやかな色の衣服にそっくりなものが正倉院に保管されていること、唐の文化・色を積極的に取り入れていたことなど、時代的背景を交えながら、お話をしました。

館内は、これまで以上にさまざまな工夫が施されていて、絵巻物の色も絵も美しく、物語も楽しくて、沢山のアニメを見たような気持ちになりました。

追記・・・“裳”とは巻きスカートのようなもので、高松塚古墳の女性も着用しています。その後、平安時代の藤原道長の頃には、長くなり、十二単の上に巻きつけています。

鑑賞会の後のランチは、くつろいだ雰囲気のなか会員同士の会話が弾みました。

日本の色めぐり会に興味のある人はアメニティカラープロジェクトのHPをご覧ください。⇒こちらから

第5回目 福岡市博物館-絹の艶めき・金の煌めきの報告

2008-05-29 | 日本の美術品めぐり・鑑賞会

2008/4/17の出来事

第5回目は、福岡市博物館・染色シリーズ-絹の艶めき・金の煌めき-へ行ってきました。

下克上の戦乱の世が終わり、やっと、庶民が流行を作り出して行く時代になった江戸時代の着物が展示されていました。

写真は、福岡市博物館所蔵の、手の込んだ見ごたえのある寛文小袖「桧垣山吹文様小袖」の部分で、浅葱色の色糸で山吹の花を刺繍したものです。
仮絵羽(カリエバ)という工程を踏んで、小袖というキャンバスに花や、文字、流水などを絵画のように配した寛文小袖と呼ばれる着物と、能装束の上着類にあたる唐織(カラオリ)、法被(ハッピ)など、江戸時代の美術品、全部で11品を鑑賞しました。

美術品の展示数は少なく、狭い展示室であるところがとても良く、その美しさに皆さん見惚れ、じっくりと鑑賞することができ、大満足の鑑賞会となりました。

保存状態もよく、浅葱色、紅色、紫色など、美しい染色もさることながら、艶やかな絹の美しさ、文様の美しさ、金糸の煌めきも素晴らしかったです。

さらに、現在の着物に引き継がれている、寛文小袖の特徴である“余白”をうまく使った大胆な絵柄に感心するばかりでした。

福岡県在住の方、日本の色めぐり会に体験参加してみませんか?
第7回目はミステリー・ツアー、6月19日(2008年)に予定しています。