“色の話いろいろ”

色には意味があり、使い方次第で印象が良くなります。
「イマイチ」が「素敵」に変わります。

「東海道五拾三次」江戸東京博物館へ

2013-02-18 | 美術館・博物館へ
2013/2/9、行って来ました。
特別展の「尾張徳川家の至宝」と企画展示室の「広重・東海道五拾三次」へ

東海道五拾三次」55枚すべて鑑賞できるなんて滅多にないことよね、と思い行ってきました。
広重は、日本の美しい自然、町並みなど、旅情を美しく描く天才だなあっと感心しっぱなしで、その構成力にも脱帽です。
江戸の人々が旅をどのように楽しんだのか、1枚ごとに丁寧に解説が書かれていて、解り易かったです。
へ~っ、これ干瓢(かんぴょう)を干していたんだ!とか、
有松絞りの商店なんだ!など、
1枚々々丁寧に鑑賞したい人は時間に余裕を持って出かた方が良いです。
楽しい時間を過ごすことができました。
江戸時代の版画は、現代のカラープリンター。日本の美しい色です。
世界が日本に憧れたのも納得です。
↑  ↑  ↑
2/24までの展示。

「尾張徳川家の至宝」も鑑賞してきました。
さすが、将軍家に次ぐ家格であっただけのことはあります。
美しいコレクションばかりで、ため息が漏れてしまうほどです。

本物の「源氏物語絵巻」も、美しい「初音の調度」も展示されていました。

「初音の調度(はつねのちょうど)」について調べてみました。
源氏物語は世界に誇る、世界最古の長編恋愛小説であることは、皆さんよくご存知のことですが、
日本人にとっても平安時代の雅は、いつの世も憧れの的で、江戸時代の姫君たちは、この“初音”から源氏物語を学んだそうです。
千代姫縁の婚礼調度のうち半分以上がこの“初音”をテーマとしたものということです。
何故か?

「初音蒔絵鏡台(はつねまきえきょうだい)」には、
年中行事で、子(ね)の日に小さな松を引き抜いて長寿を祝うということをしていて、源氏が会いに来た元日に重なるという、とっても嬉しくて良い日であったことから、明石の上が、娘の玉鬘(たまかずら)[*明石の上と源氏のあいだに生まれた娘さんで、源氏の正妻の紫の上の養女]に詠んだ、

「年月を 松にひかれてふる人に 今日うぐひすの初音きかせよ」

の和歌があり、この“初音”の情景をイメージした“葦手絵(あしでえ)”が描かれています。
娘の幸せを願う明石の上が娘の玉鬘の幸せを願う母の想いと、徳川家の千代姫の母の想いが重なりますよね。
「初音蒔絵鏡台」は、2/24までの展示です。

他には、名刀が何点も展示されていて、比較して鑑賞することができたので、違いもよく解り、武士の美意識を感じることができました。
↑  ↑  ↑
「尾張徳川家の至宝」は、3/10までの展示。