“色の話いろいろ”

色には意味があり、使い方次第で印象が良くなります。
「イマイチ」が「素敵」に変わります。

国宝三井寺展へ

2009-05-17 | 日本の美術品めぐり・鑑賞会

一ヶ月前のことですが、先日まで、福岡市博物館に来ていた「国宝三井寺展」へ、日本の色めぐり会で行ってきました。
期待通りに、様々な秘仏が展示されていて、楽しかったです。
不動明王像も、新羅明神像も、一度見たら忘れられない仏像でした。
ただ、訶梨帝母倚像(カリテイモイゾウ)が福岡まで来てくれなかったのは残念でなりません。

参加者の一番人気は、如意輪観音坐像です(女性が多いので)
如意=宝珠。衆生に財宝を与えてくれる仏具。
輪=輪宝。煩悩を破る仏具。
如意輪とはこれを併せ持っっているという意味だそうです。
写真は、如意輪観音坐像の左肩部分です。
一面六臂(イチメンロッピ)の像容なので、この左肩には、3本の腕が矧ぎつけてありますが、その腕の伸び方がごく自然で、異様な造形のはずなのに、バランスの取れた美しい仏像でした。
輪宝を持つ手は凄く華奢で、こどもの手のようにふくよかですよね。
背後に回ってみると、胴体が腰の部分で左に少し傾いています。
またこの腰が細くて、羨ましい。小さな手も、ないものねだりで羨ましい。
お顔は丸顔で優しそうな表情です。
目は閉じているかと思えるほどで、私たちをどうすれば救えるのだろうと、物思いにふけっていらっしゃる雰囲気でした。
この仏像に、またお会いしたいです。

平安時代、鎌倉時代、安土桃山時代のそれぞれの色や造形など、いろいろ特徴がよくわかる展示で、歴史への理解も深まりました。

九州国立博物館で開催されているチベット展の仏像は、動きのある元気な造形。
それに対して日本の仏像は、あまり動かず、静かな雰囲気です。
私の勉強不足かも知れませんが、動きのある神様といえば、風神雷神(俵屋宗達描が有名)それから阿形像・吽形像くらいでしょうか。

今度は一人で滋賀の三井寺まで行きます。

※追記
次回は、ミステリー・ツアーです。ヒントは人々が古代から憧れ続けてきたキラキラしたアレです。
日本の色めぐり会に興味のある人はアメニティカラープロジェクトのHPをご覧ください。⇒こちらから


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