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カッコ悪いってことは、なんてカッコ良いんだろう。

ディテールで楽しむ『驚魂古塔』。

2006-09-17 11:59:39 | 雑記、携帯投稿
『天空大山』『巨雷山』など、ディズニーリゾートアトラクションの中国語表記は一見して分かる物が多いです。で、『驚魂古塔』。これは言わずと知れたディズニーシーのNewアトラクション『タワー・オブ・テラー(以下TOT)』の事なんですね。他の物に比べて分かり難いかな。


これらの中国語表記は、アトラクションの前の説明の看板に大抵書かれています。気にしない人はまったく気にしないのだろうけどさ。僕はこういう細かい部分を見るのがとても好きなんですよね。今回はそんなディテールで楽しむTOTです。

以下はネタバレを多く含みますので、TOT未体験の人は読まない方が良いかも知れません。また、あくまで個人的な印象に基づいて書きますので、正規の設定とは大きく異なる事も多々あります。ご了承ください。

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さて、東京ディズニーシーはアメリカンウォーターフロントに突如として現れた巨大な塔TOT。元はニューヨークの大富豪ハリソン・ハイタワーⅢ世が建てたホテル・ハイタワーであります。冒険家だったハイタワーⅢ世が世界中を旅して集めた宝物に溢れたこの豪華なホテル。

ただし、1899年12月31日にオーナーであるハイタワーⅢ世が謎の失踪をして以来ずっと閉鎖されていました。それが今回ニューヨーク市保存協会の活動によって修復され、内部を見学するツアーとしてTOTが始まりましたというのが今回のお話。

TOTオープンから10日目の9月13日に僕も行ってきたのですが、雨天にも関わらずホテルハイタワーの前にはたくさんのツアー参加の行列が出来ていました。当然ツアー入口のホテルのロビーにもすぐ入る事は出来ず、ホテル脇の庭園内に設けられた列に並びます。

この庭園内にもハイタワーⅢ世の集めてきた宝物がたくさんあるので見応え充分なのです。


例えばこのたくさんのガイコツを纏った二面の石像。これは後ろ姿ですが、前からはもっと迫力のある造形が味わえます。お見事。カーリーか何かでしょうか? ちなみに隣りのうねうねとした幹はシダレエンジュ。

今は葉が茂ってて普通に見えるけど、冬場に葉のない状態だとかなり奇怪な木です。僕は悪魔の木と勝手に呼んでました(笑)。


他にもドラゴンを抱えた石像や、インディアンの偶像のような物。足の部分だけの石像など、庭園だけでも十数体の石像を見ることが出来ます。これだけでも楽しいぞ。途中列が短くなってしまい、ショートカットされて逆に奥の庭園にいけませんでした。残念。観察のためにももっともっと列に並んでいたかったよん。

庭園とホテルの間のテラスも参加者の並ぶ通路になっていますが、ここにはニューヨーク市保存協会の作成したツアー宣伝用の旗が下がっています。これもよく見ると裏も表も全て違うデザイン。この宣伝文句を読むのもまた楽しいものです。英語ですが、分かりやすい単語ばかりですので。


ホテル正面まで進むと、脇にはホテル・ハイタワーとハイタワーⅢ世にまつわる謎が書かれた新聞の切り抜きが掲示板に張り出されています。これを全部読むのはかなり難儀。びっしり書かれてるしね。読むよりも列の方が早く進んでしまいます。

写真見て見出し読むだけでも楽しめるよん。そして、中には日本の新聞も混ざっていたりします。全部撮って後で読もうかと思ったけど、300万画素では文字が潰れちゃってて中見出しまでが限界ですね。次回はもう少し高画素のカメラを持って行こうっと。


ちなみにハリソン・ハイタワーの頭文字を象ったHHの文様もそこかしこで見られます。これがまたいくつか種類があって凝ってる。ゲートの柱にはガーゴイル。これもよく見るとドラゴンとグリフィンのセットです。ファンタジー好きにはたまりません。

さてそんなこんなで外からのTOTを楽しんで、いよいよ内部に入ることになります。


ロビーの中にもロープが張られ、見学者はまたグルグルと列になって進みます。入って左折するとまずは目に入るのは壁に飾られたミイラ用棺桶。横からのアングルが特徴的なエジプトの遺跡風の絵画もある。

おおぅ。いきなりこんなもん飾っちゃってるのかよ。ハイタワーⅢ世。呪われるハズだぜ、あんた(笑)。


逆側の壁には暖炉があり、この周りには東洋風の宝物が飾られています。漢字の書かれた衝立や仏像らしき物など。で、ハイタワーⅢ世の肖像画もある。これはそこらじゅうにあります。ハイタワーⅢ世だらけ。自己顕示欲も強かったのね。

目が慣れてくると、さらに細かい部分もよく見えてきます。豪奢な大理石のフロントの装飾もスフィンクスとか洒落たベルとか。宿帳が当時のままでコーティングして置いてあったりします。ここに書かれた名前をチェックするのも忘れずに。


ロビーの中心には円形にソファーがありますが、埃が積もっててさらにプランターも枯れてたりして、時間の経過を感じさせます。当時はさぞかし綺麗だったことでしょう。そう言えば、ソファーには誰が置き忘れたのかオペラグラスがありました。


壁画もかなり凝っています。入り口を振り返ると地球の上に立ったハイタワーⅢ世のステンドグラス。
"The world is mine Oyster which I with sword will open." 世界は俺の物。剣を持って牡蠣をこじ開ける~みたいな。この牡蠣ってのは宝箱の象徴か何かなんですかね。

※追記:シェイクスピアの引用らしいです。
※Why, then the world's mine oyster, which I with sword will open.
※世の中はの俺の意のままだ, 自由になんでもできる。(ウィンザーの陽気な女房たち)

ステンドグラスの他の壁画は、それぞれハイタワーⅢ世が世界中を回って宝物を集めてきた様子が書かれています。これがまた傑作。なんか全部宝を持って逃げ出してる様なんだなぁ。

宝を積んだ舟での川下りでは後ろからヤリ投げられて追われてるし。氷の森の馬車は狼に追われてる。砂漠でラクダに乗ってたり。気球を使ってたり。うーん。手段を選ばず宝を集めまくってる様子が分かる。


ちなみに見覚えのある遺跡などもあります。ピラミッドやアンコールワット風の物。ハトシェプト葬祭殿とおぼしき物もあって嬉しくなっちゃった。あとこれ重要。レイジングスピリッツの遺跡から水の神の石像持ってきちゃってますよ、この人。


ロビー正面の真ん中には、ハイタワーⅢ世が最後に姿を消したと言われるエレベーターがあります。まだ壊れてるようで使用禁止。

また、その左右にはそれぞれプールとレストランの入り口がありました。Rajah’s Poolって、スイマーとしては是非入ってみたいぞ。このホテルのプールなら、きっとすごい豪華だよ! なお、実際このプールは後で見ることが出来ますが。


オリンピック・レストランは名前だけは案外普通。でも入り口に張り出されたメニューを見てみるとこれがまたなかなか迫力があります。

・アルデンテのニューギニアの幼虫
・チーズと発酵させた鮫肉
・サソリコンソメのタランチュアのクリ^ム添え
・大トカゲのフィレ

などなど。ううん。美味しそうか?と聞かれるとかなり微妙。でも、話のタネに食べてみたい気がするぞ。


ここからはニューヨーク市保存協会の案内でTOTの奥へ進む事になります。なお、ここの先はまず左右に通路が分かれてます。左が2階コースで右が1階コース。それぞれから先のA,B,Cの3つの貨物用エレベーターで最上階へ向かう事になる。

タワーの奥に進む前に、まずはニューヨーク市保存協会からTOTの簡単な説明あり。ハイタワーⅢ世の疾走直前のインタビューの様子とか、謎の偶像シリキ・ウトゥンドゥについてとかね。



ステンドグラスに写し出されるハイタワーⅢ世の映像は必見。また、実際目の前で消えるシリキ・ウトゥンドゥにも驚かされます。是非自分の目で確かめていただきたい。

なお、ここから先はカメラ撮影禁止エリア。モラルの問題もありますし、僕もここから先は撮影してません。てなわけでここからはうろ覚えの記憶だけで書いていきます。

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居間にはハイタワーⅢ世の冒険の様子の写真が数多く貼られています。色んな所に出かけまくったのね、ハイタワー。そしてその写真の中でも一際目立つのがシリキ・ウトゥンドゥを手に入れた時の写真。

部族の長らしい男性と共に、ハイタワーがにこやかに呪いの人形を抱えています。ちなみにここの装飾も凝っていて、天井のタイルにはドラゴンやペガサスなどの4種の幻獣が描かれていたりする。スタッフのナレーションも素晴らしかったです。

呪いの像の消えた書斎を抜けて、屋敷の奥へと進む我々。狭い通路にも所々写真などが貼られています。通路を抜けると2階吹き抜けの大広間に。ここがまた見事。所狭しと宝物が並んでいます。

部屋の中心にはエジプト文明の遺物がたくさん。巨大な鳥の姿の神像は確かホルス神。ラムセス二世ぽい石像もありました。立派な石椅子もちゃんと豹の手すりだし、足もちゃんと動物の足。

たくさんの装飾された棺桶も並び、1つは蓋が開いちゃってミイラ見えてます。すご~。石像1つ1つも凝っていて、ちゃんと象形文字(ヒエログリフ)も書かれてる。もっとも、何て書いてあるかは読めないけどね。自分の名前の綴りだけしか覚えてない(笑)。

エジプト物の他にも、出所不明の遺物は大量。謎の銅像や鎧。ミニチュアの帆船。ロビーのイラストでアンコールワットから持ち出したとおぼしき巨大な石の顔が、天井から吊るされてるも圧巻です。

ここから先は、1階か2階か、またツアーがA,B,Cかで微妙にルートがずれます。全部のアイテムを見るためには全部のルートを通らなきゃダメそうです。例えば1階のAルート部分は他のルートからはよく見えません。西洋風の甲冑がありました。

ちなみに僕は2回見学したのですが、最初は2階のCルートでした。

吹き抜けなので1階の様子を上からも楽しめるのだけど、2階にも見ものがあります。通路に沿って並ぶたくさんの引き出し。壁ごと巨大な棚にしちゃってるのね。そしてその引き出しの1つ1つにも興味深いラベルが。

・アフリカの呪い
・アジア地域の熱病について
・アボリジニの毒と解毒
・各地域のエージェントからの報告書

ラベル1枚1枚読んでいくだけでも楽しいです。表の新聞同様、じっくり目を通す間も無く列は進んでしまうワケですが。引き出しを引っ張り出して、中身も見たくなっちゃうよ! 残念ながらこれはすべて封されちゃっています。

棚の並びの小部屋は暗室だったようで、ハイタワーⅢ世がシリキ・ウトゥンドゥを手に入れた時の写真などが広がっています。でも残念ながらこちらまで確認は出来ませんでした。

2回目は1階のAルートでした。こちらの通路は小物を並べる陳列棚があります。布製の怪しげな人形や、たくさんのツボ。そう言えばここで、クリスタルスカルも見かけましたよ。インディ・ジョーンズ・アドベンチャーのアレです。サイズは少し小さめだったけどね。

A,B,Cのルートは最後それぞれ貨物用エレベーターのある小部屋に続いています。この貨物用エレベーターに乗って、最上階にあるオーナーの部屋に向かうのがこのツアーの終点です。

このエレベーターの小部屋もそれぞれ違ったコンセプトの宝物が飾られている様子。2階Cは世界中の変わったマスクだらけでした。ズラリと壁に並べられててかなり不気味。ちなみに部屋にあったコンテナはホンデュラス発と書かれてました。

1階Aはがらりと変わって肖像画のコレクションでしたね。ここはハイタワーⅢ世のみではなく、色々な老若男女や家族の肖像など。きっとそれぞれにもストーリーがあるんだろうなぁ。細かい説明が無いのが残念です。

ここまで見ると、まだ見ていない1階B、Cと2階A、Bの小部屋の装飾も気になるところ。また次の機会に、しっかりと楽しみにいきたいと思っています。

ディテールを楽しむツアーでしては、このエレベーターに乗り込むまでで一応ひと段落。エレベーターに乗り込んだツアー客が遭遇する超常現象については、他の参加者の感想にお任せします。

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さて、ツアーも無事(?)終了すると、参加者はホテル・ハイタワーのプールから退出することになります。ここが前述のRajah's Poolです。実は1回目のツアーの時は興奮して疲れちゃってて気付きませんでした。


ツアーの記念写真もここで注文出来ます。ホテルのキーなどの記念品も扱ってたりする。でも残念ながらプールに水は入ってません。まあさほど広いプールじゃないし、ここで泳ごうと言う人もいないのでしょう。

ただ、跳び込み台がしっかり陳列台として使われてたりしてちょっと笑えました。壁のタイルにはしっかり"No Dive"の文字もあるんだけどね。


恐怖のツアーに参加しなくても、このRajah's Poolのショップに入る事は出来ます。プール好きの人はここだけでも覗いてみてはいかがでしょうか? タイルに描かれたイラストは楽しめること請け合い。

以上長々と、ディテールで楽しむタワー・オブ・テラーでした。

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