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パワースポット

2011-04-23 09:23:00 | 育児


パワースポット巡りが流行しているそうですが、
私にとってのパワースポットがあるとするなら、
それは、愛媛県松山市にある「石手寺」というお寺です。
こちらは、四国八十八箇所巡りの、51番札所でもあります。
私が産まれたころ近くに住んでいたので、
幼い頃から馴染みが深く、引越して距離が離れた今も、
折に触れて訪れたくなる不思議な場所になっています。

その名の由来には、ある石が関係していました。

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『1分で分かる衛門三郎伝説』

昔あるところに、衛門三郎という極悪非道な豪族がおりました。
あるとき、門前で僧侶が托鉢を行おうとしていることに腹を立た三郎が、
竹箒で僧侶を打ちのめそうとしたところ、箒が僧侶の持っていた鉄鉢にあたり、
8つに割れてしまいました。

その翌日から、8人いた三郎の子供達が次々に急死。
三郎は、今までの自分の悪行を悔い改め、
僧侶にもう一度会って謝罪しようと、四国遍路の旅にでました。
8年かけて20回四国を回っても、僧侶に会うことはできず、
今度は、第88番札所大窪寺から逆周りを始めました。
第12番札所焼山寺(しょうざんじ)で力尽き倒れたとき、
目の前にあのときの僧が現れました。
その僧、実は弘法大師だったのです。
三郎は、大師様に許しを乞いました。
もう一度生まれ変わりたいという三郎に、
大師様が「衛門三郎再生」と書いた小さな石をにぎらせたところ、
三郎は、その石を握ったまま安らかに息絶えたのでした。

時代が変わり、伊予の国の領主の家に、男の子が誕生しました。
その子は、何年もの間、手を固く握ったまま開こうとしません。
3歳になったとき、やっと開いた手から出てきたのは、「衛門三郎再生」と書かれた石でした。
驚いた両親は、その石を道後の安養寺というお寺に奉納しました。
“手”から出てきた“石”が納められたため、後に「石手寺」となったと言われています。

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小学生のときに、この伝説を読み、益々石手寺対する興味を深めたのを覚えています。

石手寺の境内の一角には、子授けの石というものがあります。
何百もの小石が納められている場所なのですが、そこから1つ石を持ち帰り、
家の中にまつると、子供を授かるといわれています。
子供を無事授かったら、石に子供の名前と誕生日を書き、
新しい石とともにお返しをします。
私や兄弟が産まれたときにも、両親がこの場所に石を納めてくれたそうです。

うちのベビが産まれたときには、事前に石を持ち帰っていなかったので、
父が四万十川で拾ってきた、丸くて綺麗な石に子供の名前を書いて、
両親が奉納してくれました。

先日、2ヶ月違いで出産した地元の友達が、
自分の子供の石を納めに行ったときに、
真っ先に目に入った石に、うちのベビの名前が書いてあったと
興奮気味に写メが届きました。
何百もの石が置いてある中で、知り合いの石を見つけるなんて、
すごいことなので、私もかなり興奮してしまいました。

先週末に、ベビを連れて両親と石手寺に行ってきました。
目を凝らして探していると、母がベビの石を発見!
目立つところに、置きなおして帰ってきました。

自分が親にしてもらったことを、自分の子供にもしてあげられるのは、
本当に嬉しいことです。石にこめられた願いの通り、
スクスクと育ってくれますように。