2月11日の日記では、真剣に読む気にもならないと書きましたが、放っておく話でもないと思い改めて生駒市医師会の主張に反論することとしました。
生駒市民病院について(Q&A) (2010-2-10 生駒市医師会)
(Q)医師会は「市民病院」の設置に反対なのか?(A) 医師会は、生駒総合病院の廃院以来「公的病院」の設立には、当初から
積極的に賛成してきました。
病院には機能に応じて、地域のニーズに対応した政策医療やその他の医療施設の機能を支援・補完できる「公的病院」と「一般病院」の二つに分けられています。
採算性を重視した一般病院は生駒市内の4病院と周辺の協力病院を含めて6病院で機能していて、これ以上の「一般病院」は要りません。
生駒市に本当に必要なのは、
救急医療・小児医療・産科医療・災害時医療など不採算な政策医療をも行える公的病院です。
→ 一般病院と公的病院に分けるのは勝手ですが、採算の観点のみで区分けしても全く意味がありません。不採算と言われている政策医療を黒字化もしくは赤字を極力減らすことのできる経営力を生駒市民は求めているのです。
(Q)市民病院の指定管理者に「徳洲会病院」が挙げられていますが、なぜ反対なのですか?
(A) 徳洲会病院は、民間の一般病院です。従って、採算性が重視され、不採算な「政策医療」に手をつけるとは考えられません。
たとえば、幸い今のところ重症のため入院する例が少なくて助かっていますが、インフルエンザの大流行の場合、一般病院では対応できず、公的病院の「県立三室病院・県立奈良病院」に頼らざるを得ないのが現状で、これとて収容能力に限界があります。
徳洲会病院がその役割を果たすとは考えられません。
更に、多額の市民の税金を使って今、不要な「一般病院」を一つ増やすことで、自己資金で賄っている既存の病院との間で不公平を招き、かつ病院間の過当競争にも繋がり、その結果「地域医療の破壊」を招くような由々しき問題をおこしかねません。「税金のムダ使い」!!
以上の観点から、公的医療を行う「市民病院」の指定管理者に「民間の一般病院」を指定することには賛成できません。
→ 何を言っているのか理解できません。民間病院は採算性を重視するが故に政策医療はやらないと主張するが、きっちりと政策医療もやり利益もあげている民間病院は数多いという現実を医師会さんはどう考えているのでしょうか。
また不公平とか過当競争とかの主張は、医療崩壊からの脱却という市民の切実な願いからは遠くかけ離れた空論でいちいち反論する気には到底なれません。
(Q)政策医療とは?生駒市ではどんな医療が必要ですか?
(A) 国が政策として実施する医療を指し、高度医療を含め不採算を前提としている。これに対置するのが「一般医療」で、採算性を重視する一般の医療機関が分担します。
政策医療は沢山あり具体的に示すことは、案外難しく社会情勢と共に変わっていくものです。
そのなかから
市内の医療情勢・市民のニーズを取り入れて
現在の生駒市では
緊急・災害時医療 小児医療 産科医療のほか
外来部門では乳腺外来 女性専門外来 老年外来 糖尿病外来
は最低限度必要と考えます。
→ 公的病院=不採算部門担当=民間不可(もしくは無理) の思考回路は、何十年か前なら受け入れられたと思いますが、地方財政の厳しいこの時代になっても同じ主張をするのは、時代錯誤としか言いようがありません。
以上が生駒市医師会の主張と私の反論です。
3月に生駒市議会が開催されます。生駒市医師会の主張に同調する議員が過半を占めています。これら議員が推していた候補が先般の市長選挙で破れ、山下市長が圧勝しました。一方市民病院の早期開設を求める市民の声も強くなってきていますし、市民の意識も格段に向上してきています。
医師会の主張や反対派(”慎重派”とも称しているようです)議員の主張の欺瞞性を市民の多くは喝破しています。
3月の市議会が市民の気持ちを真剣に受け止めて、市民病院開設関連法案を全員一致で可決して欲しいものです。
以上 公的病院=不採算部門担当=民間不可(もしくは無理) の思考回路は、
何十年か前なら受け入れられたと思いますが、地方財政の厳しいこの時代になっても同じ主張をするのは、時代錯誤としか言いようがありません。