奈良県医師会長の塩見さんがこんなことを言っています。
「県では今、新県立奈良病院、南和三病院の再編成、救急医療情報システム構築 などの計画が進められていますが、おそらくいずれも計画通りには行かないで しょう。今後多くの問題が明らかになっていくと思いますが、いずれも現場の 声が届かないところにその原因があると思っています」
県医師会長の立場の人が、まさかこんな発言をするとは俄かには信じられませんでしたが、歴然とした事実です。
先日、県医師会で辞職勧告決議案が議決され、県知事選でも敗北し、既に実質的には「終わった人」ではありますが、しかしながら現在のところは県医療審議会会長はじめ数多くの要職に就いている人です。
荒井知事に県知事選で敗北したこと、生駒市立病院への病床配分をめぐって医療審議会の決定を荒井知事にひっくり返されたこと 等々で、荒井知事には恨みもあるのでしょう。
その辺を根にもった八つ当たりなのでしょうか。
唯一「現場の声が届かない」という主張に限っては、ある意味当っています。お役所仕事への批判としては当っています。
当ってはいますが、ぼやく だけの話ではないはずです。お説ならば、現場の声を集約して知事と徹底的に議論をするのが筋ではないでしょうか。問題があるのなら知事と一緒になって共同して解決してゆくのが筋ではないでしょうか。
それをやらないで、ぼやき だけを吐いてもらっては県民としては大迷惑です。
地域医療崩壊という点では、全国の最先端を走っている不名誉な奈良県です。医療再生が叫ばれている現在、こんな人が医療界のトップに君臨していることは奈良県民の悲劇です。
こういう無責任な発言をする人が、県医師会長に留まっていること自体が、県医師会の問題でもあると考えます。
奈良県医師会は、辞職勧告決議などという生ぬるいものではなく、解任されたら如何でしょうか。