生駒市議会議員選挙は20時に締め切られ、今は開票の真っ最中です。只今現在では確報もなにも入ってきていませんが、現職、元職、新人と多彩な顔ぶれになりそうです。
さて、今回の選挙の本当の争点は生駒市立病院にあったわけですが、「本音反対派=表面賛成派」は殆どこれに触れませんでした。
この3月の臨時議会において、条件付きながら暫定予算を圧倒的多数で可決しました。今まで反対の議員までも賛成しました。不可解極まりないものですが、今回の市議選も見通しての仮装(偽装か)だったのであろうと冷ややかに受止めています。
つまり、本音は市立病院に反対だが、表面は条件付賛成にしておこう という議員がいかに多いかということです。今回立候補された方にもこうした仮装が相当いるようです。
こうしたレベルの議員では、求められている市立病院は実現できません。
むしろ足をひっぱることになります。今こそ生駒市議会の再生が求められます。
当選された方に期待を込めて以下申し上げておきます。
1.生駒市立病院は公立病院であるが故に赤字になる という根も葉もない伝説は間違いであるということを、議員さんも再認識もしくは勉強しなおしてください。
2.たしかに産科や小児科の採算は厳しいことは間違いありません。
しかし、その採算は経営能力次第でもあります。経営能力のない理事長や院長では期待するのが間違っているのです。
生駒市立病院では、採算の厳しい科目もやるが全体で採算を確保しようとしているわけです。
議員さんも、まず指定管理者の経営能力をよく検証してから批判してください。
3.また塩見県医師会長を引き合いに出しますが、赤字覚悟のうえなら勝手に生駒市立病院を作ってくださいといった発言です。
政策医療を公立病院に押し付け、民間や開業医は見て見ぬふりをしているのです。
政策医療が赤字というのなら、その赤字を容認したのは医師会が主導権を握ってきた(今は違いますが)国の「中医協」の診療報酬体系ではないのですか。何故こうした産科や小児科、救急に手厚い診療報酬を配分しなかったのですか。
開業医に手厚くした結果、病院とくに採算の厳しい科目を引き受ける公立病院の採算が悪化してしまったのです。
議員さんもこうした歪な現実をよく勉強してください。
4.診療報酬点数の配分が開業医に厚くなされています。病院なかでも不採算といわれる科目への配分が極めて薄くなっています。勤務医は薄給で激務に追われ、心身が壊れ自殺する勤務医もいます。
限界前に自ら勤務医を辞める「立去り型サボタージュ」も蔓延しています。
この配分是正が喫緊の課題です。
上記3のように、県医師会長にしてもこんな程度の認識です。医師会は他人事です。自らの利益擁護に必死で公立病院救済とか勤務医救済のために動くことは絶対にありません。
議員さんには、こういった歪な現実を認識したうえでの言動をお願いしたいのです。
5.もう一歩踏み込みます。
上記4の診療報酬体系の是正を、医師会なんかに期待するのではなく、生駒市議会として国に働きかけて欲しいのです。
議会としての決議文を採決し、国に提出してください。
他の地方自治体に協同歩調を呼びかけてください。
そのうえで、日本医師会や病院団体(日病、全日病、公私病 等)に協同歩調を呼びかけてください。
医師会は門前払いにするでしょうが、正義はこちらにあります。しつこく詰め寄ってください。
要するに、議会でチマチマとした重箱の隅を突くような議論をするのではなく、
議員・議会として、ことの本質をいかに掴まえ、その上で如何に行動するか ということです。
生駒市立病院計画は、二元代表制のチェック機能を働かせれば済むようなレベルの案件ではありません。
生駒市議会議員そして全体としての生駒市議会の存在価値が問われているのだ という認識を強く持って頂きたいのです。
以上、ご当選へのお祝いの言葉といたします。