明日の生駒市議会本会議で、掲題議案が審議されるそうです。
先ずは、市民福祉委員会提出議案第1号を読んでみてください。
http://www.ikoma-shigikai.jp/regula_bill/documents/iinkaiteisyutu_gian_1_byouin_itaku.pdf
伊木委員長名にはなっていますが、伊木委員長の苦渋の判断の結果と思います。
経緯は悩ましいものであったかもしれませんが、それはそれとして私は大いに疑問を感じています。
以下説明します。
疑問の第1は、この調査を提案したのは樋口清士議員ですが、調査をする教授がこの樋口議員と親しい関係にあるということです。
先日の一般質問のヒントもこの教授から貰っていたようです。
疑問の第2は、調査事項として「一般的な病院設計の進め方」と記載されていることです。
生駒市民病院は、極めて特異な経緯を経て進められたにも拘わらず、それを”一般的”な話で報告されても困惑してしまいます。何が一般的ですか。一般的に進んでいるなら行政も何も苦労はありませんよね。
疑問の第3は、調査事項として「近年の同種・同規模の病院設計の考え方との差異等」や「参考事例」とあることです。
この点については、実施設計を請け負った石本設計が当然のこととして行う筋の話です。
疑問の第4は、この調査を委託された教授さんの経験と力量が、委員会で一切検討されなかったことです。
別にこの教授のレベルを批判するつもりはありませんが、気になるのは、専門が院内物流・SPDという点です。
急性期病院の設計への造詣の深さが不明な点について不安を抱くものです。
さらに第5の疑問です。
聞くところによれば、市長の主張した”指定管理者、設計会社、生駒市の意向を事前にヒアリングして欲しい。図面だけのチェックに終わらないようにして欲しい”という点については、この教授さんは無視ないしスルーされたようです。
事前に聴取すると、変な先入観が入ってしまい冷静な判断ができなくなる恐れがある ということなのでしょうか。
学者らしい判断でしょうがもしこれが本当なら、現場の医療経営にとっては糞にも役に立たないし、むしろ足を引っ張りかねない害にもなりかねません。
病院設計は、病院運営者(院長、看護部長、事務部長等)の意向を完璧に吸収した上で行うべきもので、これをスルーしてしまうと、机上の空論で「仏作って魂入らず」もしくは「魂を入れようにも仏が邪魔」ということにもなりかねません。
変に第三者の現場無視の主張が入り込むと現場は大混乱してしまいます。これは恐ろしいことです。
以上ぐだぐだ述べましたが、要は病院の現場というものはまさに「生き物」だということが言いたいのです。今を生きていると同時に、10年後20年後も「生き物」なのです。その時になっても完璧に生きている設計が必要なのです。
学者先生とか評論家は、動線が長いだの歪だの、個室が多すぎるだの、不要スペースが多すぎるだの 言います。
しかしそのご意見の大半は、過去の延長線上での只今現在の判断にすぎません。
今求められているのは、10年後20年後にも光輝いている生駒市立病院を設計することなのです。
調査を委託された教授さんには、将来に亘って責任を負う調査報告が求められます。過去の経験や表面的な調査でお茶を濁すような報告ではNGです。よろしくお願いします。
と同時に、その委託をした委員会並びに提起者の樋口議員の責任も重大です。
よろしくお願いします。