白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

余正麒-井山裕太

2020年04月21日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
5月限のニューヨーク原油先物が史上初のマイナス価格に、というニュースがありました。
お金を払って原油を引き取って貰うという、過疎地の不動産のような扱いに驚きです。
今年は史上初の出来事が多すぎますね。



皆様こんばんは。
明日は日本棋院ネット対局幽玄の間にて、チーム戦「夢の5対5」が行われます。
また、5月6日まで無料会員の方でもプロの対局をご覧頂けるようになりました。
この機会にぜひご登録ください。

さて、本日は昨日行われた平成生まれ世代別対抗戦から、余正麒八段(24)-井山裕太棋聖(30)戦をご紹介します。

1図(実戦)
余八段の黒番です。
右上白が攻められています。
戦力差が大きすぎるので、普通ならどうやって許して貰うかを考えますが・・・。



2図(実戦)
白1、5のツケ切りはともかく、白7のツケには驚きました。
白Aの当てと、白Bの渡りの狙いを絡めようというわけですが、なかなかここまで頑張った捌き方はできません。
いかにも井山棋聖らしい打ち回しです。



3図(実戦)
白1のハネにも驚きました。
黒4の切りが見え透いているので、怖がって白Aと打つ棋士が多いのではないでしょうか。
周囲は真っ黒ですからね。

しかし、あえて黒4と切らせることによって、白Bという捌きの筋を作っているのです。
井山棋聖は本当に緩みませんね。



4図(実戦)
黒地を値切って白×を処分するのか、なるほど・・・。
と思っていたら、白1、3と動いたのには驚きました。
かと思えば、黒4には白5と打ち、結局白×を捨ててしまいました。

どのような理屈でこの打ち方になるのか、井山棋聖の頭の中を覗いてみたいものですね。
結果は白中押し勝ちでした。



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