白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

本因坊戦プレーオフ

2020年04月06日 23時59分59秒 | 囲碁界ニュース等

<本日の一言>
現在、日本棋院ネット対局幽玄の間で仲邑菫初段(11)の中継棋譜が4局出ていますね。
全てご紹介する予定ですが、他の対局もあるので手が回っていません。
面白い碁が少ないと困りますが、ありすぎても困りますね。



皆様こんばんは。
本日は本因坊戦リーグのプレーオフが、芝野虎丸名人(20)と許家元八段(22)で争われました。
早速振り返っていきましょう。
なお、この対局はYoutubeの日本棋院囲碁チャンネルや日本棋院ネット対局幽玄の間(解説・平田智也七段)で中継されました。
平田七段はサービス精神旺盛ですね。

1図(実戦)
芝野名人の黒番です。
白1のノゾキ!
平田七段の表現を借りますが、犯罪的です(笑)。
この手を好きと言い切ったのは、呉清源九段ぐらいのものでしょう・・・。

しかし、この手によって黒Aのシチョウが成立せず、黒8と緩んだ手を打つしかなくなりました。
ノゾキは悪手でも、総合的にはプラスの方が大きいという判断ですね。
許八段は時々びっくりするような手を打ちますが、考え方は非常に合理的だと思います。



2図(実戦)
黒1、3と仕掛け、Aの所のコウ争いになりました。
それなりに大きなコウですが、お互いになんとしても勝ちたいというほどでもありません。
このようなコウは判断が難しいですね。



3図(実戦)
コウは黒が解消して生きたはずでした。
しかし、いつの間にかまたコウになっています。
黒としては計算の上でのことでしょうが、その判断は私にとっても難解です。



4図(実戦)
そして、盤上の景色はさらに激変しました。
まさか前図からこんなことになるとは、想像もできませんでした。

結果は黒の芝野名人が勝ち、挑戦権を獲得しました。
本因坊文裕(30)との七番勝負が楽しみですね。



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