白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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武井孝志-仲邑菫

2020年04月10日 23時55分19秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
私の仕事先である、武蔵小杉の永代塾囲碁サロンが休業になりました。
新型コロナの感染状況の改善を願うばかりです。

良い話もあり、明日ナショナルチーム研究会の対局が日本棋院ネット対局幽玄の間で行われます。
ぜひご覧ください。



皆様こんばんは。
本日は4月2日に行われた、天元戦予選の武井孝志七段(41)-仲邑菫初段(11)戦をご紹介します。
武井七段はレーティング100位ぐらいのようで、格上と言って良いでしょう。

1図(実戦)
武井七段の黒番です。
白1のカカリに対して、黒4と挟んできました。
戦いの好きな仲邑初段も、躊躇無く白5~9と応戦しましたね。



2図(実戦)
黒1に対して、あっさり白×を捨ててしまいました。
黒が生きてしまうので、白×はカス石ではありません。
入段当初の仲邑初段なら、助けることしか考えなかったのではないでしょうか。
仲邑初段の碁の幅が広がっていることを示していると思います。
もっとも、気前が良すぎた気がしないでもありませんが・・・(笑)。



3図(実戦)
その後も仲邑初段は堂々と戦っていました。
ただ、スペースの広そうな左辺下の白が、黒1~5と打たれて無条件で生きられなくなっています。
ここには誤算があったのではないでしょうか。



4図(実戦)
コウ替わりに右辺を連打され、白がボロボロになってしまいました。
ここで白1、3とは鋭い仕掛けで、最後の勝負手ですね。
しかし、黒に冷静に対処されて空振りに終わりました。
結果は黒中押し勝ちでした。

本局は結果が出なかったものの、仲邑初段らしい碁が打てていたと思います。
いずれ大成するためには、それが一番大切なことでしょう。



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