白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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井口豊秀-外柳是聞

2020年04月02日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
明日は本因坊戦リーグ最終戦が行われますが、日本棋院ネット対局幽玄の間日本棋院囲碁チャンネルにて中継されます!
挑戦の可能性があるのは、芝野虎丸名人(20)、許家元八段(22)、一力遼八段(22)という、今打てている3人ですね。
誰が出てきても、名勝負が期待できるでしょう。



皆様こんばんは。
本日は日本棋院ネット対局幽玄の間で中継された、十段戦予選の井口豊秀八段(48)-外柳是聞三段(25)戦をご紹介します。

1図(実戦)
井口八段の黒番です。
ここで外柳三段、白△とは!

これは黒Aの逃げ出し狙いに対処したものですね。
何も打たないと黒Bのシチョウ当たりを打たれ、黒AとCを見合いにされる可能性がありました。
それにしても、序盤早々に中央に転がすとはインパクトがありますね。

幽玄の間でネタを探すとき、まず1局10秒ぐらいで流し見て、面白そうな碁をピックアップします。
この碁は、この手が目に入ってきた瞬間に即決でした。
この手をご紹介した時点で満足したので、後はおまけです(笑)。



2図(実戦)
白4では、白Aも目に付くところです。
白×との間がつながると、なんとなく景色が良さそうに見えますからね。
白×と中央に石が行ったからと言って、模様派というわけではないことが分かります。



3図(実戦)
白1の肩衝きは参考になる手でしょう。
黒を圧迫しながら勢力を築く、自然な打ち回しです。
左下黒が生きているので、下辺に打ち込んでも得るものは無く、お荷物を作るだけです。



4図(実戦)
白1~9なども無理のない打ち回しです。
慌てず騒がず、薄い上辺を守っています。
白番のお手本のようですね。
結果は白中押し勝ちでした。



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