白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

仲邑菫-謝依旻

2020年04月14日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
横浜の宇宙棋院が、休業要請を受けて休業になりました。
大小を問わず、多くの碁会所・囲碁サロンが休業になっています。
また、閉店となってしまった所もありますが、今後ますます増えていく可能性が高いです。
開いた穴はコロナが終息しても簡単に埋まるとは思えず、囲碁界の未来にも大打撃となるでしょう。
自分に何ができるのか考えています。



皆様こんばんは。
本日はおかげ杯予選決勝の仲邑菫初段(11)-謝依旻六段(30)戦をご紹介します。
謝六段はファンが非常に多い棋士ですが、今回ばかりは仲邑初段の応援が多かったでしょうか(笑)。

1図(実戦)
仲邑初段の黒番です。
白1の消しに対し、即座に黒2、4と挑戦!
相手を意識したかどうか分かりませんが、思い切っていきましたね。



2図(実戦)
黒1と穴ぼこを空けた手は何かと思いましたが、黒3の切りを成立させるための準備だったのですね。
仲邑初段のセンスが表れた一手だったと思います。
黒15まで、白×を切り離したうえに左下黒も逃げ出しました。
謝六段相手に互角以上の戦いぶりを見せています。



3図(実戦)
しかし、黒×を捨ててしまったのには驚きました。
最近は捨て石も得意になってきた様子の仲邑初段ですが、これは気前が良すぎたのでは・・・。
あるいは、何か読み違いがあっての予定変更だったかもしれません。



4図(実戦)
黒1と厚い白に近寄ったのも凄い手ですね。
黒の形勢不利がはっきりしているので、無理筋を承知で戦いを仕掛けたのでしょう。
勝負師の発想ですね。

しかし、謝六段に冷静に対処され、黒にチャンスが来ることはありませんでした。
まだまだ力の差はあるものの、対等に戦える日がそう遠くないないことも感じられた一局でした。



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