打ち込み井戸という言葉を聞いたことがあると思いますが、
今日は、打ち込み井戸の寿命についてお話したいと思います。
打ち込み井戸とは、文字通りパイプを打ち込む工法です。
昔、水道が普及されていない時代は、どこの家にも井戸がありました。
手押しポンプ(ガチャポン)が無い時代は手掘りの井戸でした。
いわゆる、つるべ井戸という桶で井戸水を汲み上げる井戸ですね。
時が過ぎ、真空式の手押しポンプ(ガチャポン)が登場すると、
それまでのように人が穴に入って手で掘る井戸ではなく、
鉄のパイプを打ち込むという簡単な工法が主流となり、
掘り井戸のような共同井戸ではなく、各家庭に打ち込み井戸が増えていきました。
実は、打ち込み井戸というのは比較的軟弱な地盤の平野部に多く見られ、
小高い丘や硬い地層の地域で見られる手押しポンプの井戸は、
ほとんどが手掘りの掘り井戸から汲み上げられています。
このように、打ち込み井戸は地層の硬い地域では不向きと言えます。
ところが、時代とともに人力で打ち込むのではなく、
振動の打ち込み機(バイブ)によって機械的に打ち込むようになり、
そこそこ硬い地層でも無理やり打ち込んで井戸を作ってしまいます。
ここからが、本題に入っていきますのでよく読んでくださいね。
私のところに井戸の相談依頼が来る中で一番多いのが、
打ち込み井戸のトラブルの御相談なのです。
もちろん相談内容は「水が出ない!」「水が枯れた!」と言う悲鳴です・・・笑
それは、水が枯れた訳ではありません。
はっきり言って、井戸が腐ったというか、パーになったというか、
寿命が来たのです。
寿命が来た理由は、鉄管のサビの侵食や目詰まりが原因です。
目詰まりならブラッシングという工法で井戸の復活はできるのですが、
サビによる腐食で鉄管の肉厚がなくなり穴が空いたら・・・ご臨終(チ~ン)ですね。
もう、その井戸はパーになったと思ってください。
実は、鉄管の破損箇所のほとんどは、鉄管の継ぎ目部分なのです、
継ぎ目はネジによって継ぎ足すためネジの部分が肉薄になります。
そして、ゴンゴンと打ち込むことによって潰れてしまうこともあるのです。
つまり、打ち込み井戸のリスクとは、
完成した直後であっても、運が悪ければ壊れる寸前状態ということもありえるのです。
また、打ち込むことによってネジ山が緩み、その部分から空気を吸うこともあります。
地質調査などを経験されてる人なら誰でも知っていることなのですが、
打ち込むということはネジを緩ます働きがあるのです。
みなさんが、古いボルトが緩まないときボルトの頭をハンマーで叩くことありませんか?
叩くことによってねじ山同士が潰し合い若干の隙間を作ってしまう事もあるのです。
と言うことで、打ち込み井戸とは、どこでも万能ということはありません。
私は今まで、お客さんの依頼で打ち込み井戸で仕上げた井戸は1つもありません。
すべて掘削による工法であり、掘った穴に塩ビパイプを入れるやり方です。
鉄管と塩ビ管では井戸の寿命は数倍、いや数十倍の差があるかもしれません。
と言うことで、今日は打ち込み井戸の寿命についてお話しました。
今日は、打ち込み井戸の寿命についてお話したいと思います。
打ち込み井戸とは、文字通りパイプを打ち込む工法です。
昔、水道が普及されていない時代は、どこの家にも井戸がありました。
手押しポンプ(ガチャポン)が無い時代は手掘りの井戸でした。
いわゆる、つるべ井戸という桶で井戸水を汲み上げる井戸ですね。
時が過ぎ、真空式の手押しポンプ(ガチャポン)が登場すると、
それまでのように人が穴に入って手で掘る井戸ではなく、
鉄のパイプを打ち込むという簡単な工法が主流となり、
掘り井戸のような共同井戸ではなく、各家庭に打ち込み井戸が増えていきました。
実は、打ち込み井戸というのは比較的軟弱な地盤の平野部に多く見られ、
小高い丘や硬い地層の地域で見られる手押しポンプの井戸は、
ほとんどが手掘りの掘り井戸から汲み上げられています。
このように、打ち込み井戸は地層の硬い地域では不向きと言えます。
ところが、時代とともに人力で打ち込むのではなく、
振動の打ち込み機(バイブ)によって機械的に打ち込むようになり、
そこそこ硬い地層でも無理やり打ち込んで井戸を作ってしまいます。
ここからが、本題に入っていきますのでよく読んでくださいね。
私のところに井戸の相談依頼が来る中で一番多いのが、
打ち込み井戸のトラブルの御相談なのです。
もちろん相談内容は「水が出ない!」「水が枯れた!」と言う悲鳴です・・・笑
それは、水が枯れた訳ではありません。
はっきり言って、井戸が腐ったというか、パーになったというか、
寿命が来たのです。
寿命が来た理由は、鉄管のサビの侵食や目詰まりが原因です。
目詰まりならブラッシングという工法で井戸の復活はできるのですが、
サビによる腐食で鉄管の肉厚がなくなり穴が空いたら・・・ご臨終(チ~ン)ですね。
もう、その井戸はパーになったと思ってください。
実は、鉄管の破損箇所のほとんどは、鉄管の継ぎ目部分なのです、
継ぎ目はネジによって継ぎ足すためネジの部分が肉薄になります。
そして、ゴンゴンと打ち込むことによって潰れてしまうこともあるのです。
つまり、打ち込み井戸のリスクとは、
完成した直後であっても、運が悪ければ壊れる寸前状態ということもありえるのです。
また、打ち込むことによってネジ山が緩み、その部分から空気を吸うこともあります。
地質調査などを経験されてる人なら誰でも知っていることなのですが、
打ち込むということはネジを緩ます働きがあるのです。
みなさんが、古いボルトが緩まないときボルトの頭をハンマーで叩くことありませんか?
叩くことによってねじ山同士が潰し合い若干の隙間を作ってしまう事もあるのです。
と言うことで、打ち込み井戸とは、どこでも万能ということはありません。
私は今まで、お客さんの依頼で打ち込み井戸で仕上げた井戸は1つもありません。
すべて掘削による工法であり、掘った穴に塩ビパイプを入れるやり方です。
鉄管と塩ビ管では井戸の寿命は数倍、いや数十倍の差があるかもしれません。
と言うことで、今日は打ち込み井戸の寿命についてお話しました。
いつもブログ、楽しみにしています。
今回の鉄管パイプ打ち込み井戸の寿命の件、素人の私にも、理解できる御説明でした。(私が井戸を掘りたいという動機もここにありました。まだ掘った事はありませんが。)
いつも先生の御説明の内容は、論理的で、なるほどと思います。素人にわかりやすくヒントをくださるプロの方はいらっしゃいません。とても有難く思います。
ありがとうございます。
自宅の庭に井戸が掘れないかと思い、井戸掘りの業者に連絡をしました。
まだメールだけでの連絡ですが、打ち込み井戸で40万円くらいかかると言われました。
こちらの記事で打ち込み井戸に関する記述があり、訪問しました。
多摩川の近くですが、素人故地盤のことなど詳しい事は分かりません。
井戸掘りの目的は防災対策です。
可能性があるのかどうか、また実際に使える井戸が掘れるのか、お知恵を拝借出来ますでしょうか?
東京都稲城市大丸 という土地です。
また、鉄釘を見ていても完全に腐りきるには膨大な時間がかかりますし、一部が腐るだけで全て強度を失うには、本当に長い時間がかかります。
継ぎ目が腐る程度で井戸は本当にパーになるのでしょうか?
いまいち、パーになる原理がわからず教えていただければと思いコメントさせていただきました。
井戸の鉄管が錆びて腐るとは、
井戸管の内側の錆びは普通の錆び方と違い、まるで鍾乳石のようなり突起してきます。
通常、φ40mm~50mm程度の鉄管を使っていますので、錆が突起しているパイプには水道ホースさえ入らないほどの状態になっています。
実際、錆を落として細い塩ビ管を入れて修復したこともありますが、ほとんどの場合、修復は難しいです。
井戸の鉄管と釘を同じように考えるのは矛盾があります。
釘を井戸水の中に何十年も浸しておけば、ほとんど鉄の芯は残っておらず錆の塊となってしまうと思います。
穴が開くという意味は、鉄の芯が無くなって錆の塊になっている部分から空気を吸ってしまうので井戸水が吸い上げられなくなります。
その部分はとくに鉄管の継ぎ手部分がほとんどで、ネジになっている部分は肉薄になっているので特に錆びて穴が開くことが多いですね。