トミーさんの井戸掘り勉強塾

[マチャアキJAPAN、2011ネパール、2012ザンジバル、2015カンボジア][2013/Dash島]テレビ出演

井戸水が出る場所、出ない場所

2013年02月22日 | 日記
井戸水ってなに?

井戸水って、もともとは雨水なんですよ。

雨が降って地面にしみ込み、どんどん海に流れていく。

そうそう、川の水と同じようなものですね。

ただ、川の水と地下を流れる水の違いは・・・なに?

山に降った雨水が地表面を流れ自然に出来た水路を流れる。

その自然の水路が川なんですよね。

もちろん、地面にしみ込んだ水も川に流れ込みます。

そして、川に流れ込むことなく、地面にしみ込んだ水は、

透水層をとおり、低い海へ向かって流れます。

まあ、海ばかりではなく、湖などにも流れ込みます。

つまり、低い方向へ地下水は流れます。

水は高い方から低い方に流れる・・・当然のことですね。

ここで、ちょっと余談ですが、地層ってどうやって作られるか御存じですか?

山で岩盤が風化したり、地震などの地殻変動で亀裂が入ったりします。

雨が降り、土砂崩れが起きて沢を塞ぎ、土砂ダムが出来たり

そして、決壊して再び流れ出し、どんどん土砂が下流に流れます。

大きな転石がぶつかり砕かれ、さらに砕かれ粒子が小さくなっていきます。

土砂が平野部にたどり着いたとき、扇状地状に土砂が溜まり、

そのうち、筋状に水が流れます。

その筋状に流れる水も、やがて蛇行した流れになります。

そして、蛇行を繰り返し土砂をどんどん運び平野部を広げて行きます。

直線で流れる1級河川って見たことないですよね。

今の時代、堤防が整備され、河川は固定されました。

堤防がなければ、川は移動を繰り返します。

ここで話を戻しますが、

平野部にも隆起した丘があります。

通常、第3期層というものが多いのですが、

この第3期層は水を通しづらい地層となっています。

川となって運ばれた土砂は、砂利や砂が主体で透水性が良いです。

こう言ったことから、地下水がどのように流れているかを把握します。

「うちの近所に池がある」「うちの横に川が流れている」

それを理由に、井戸水が出ると思うお客様が多いのですが、

溜池は、水を通さない地層だから池の水が減らずに溜まっているのです。

川が流れていると行ってみれば、川は15mも下を流れている。

そして家の立っている地層は、2mも掘れば岩盤にあたる。

これじゃあ井戸は出来ないですよね。

もちろん、深く掘れば出ますが莫大な費用がかかります。

まあ、このように地下水が存在しているわけですが、

私の経験から言って、10m程度の浅井戸(家庭用井戸)は、

山の尾根部分では水は出ません。

山の沢筋や、沢下に広がる扇状地は水が出る可能性は高いです。

ため池が多く存在する丘陵地は粘土の地層が多く水が出ない地域が多いです。

標高7~8m位までの平野部で丘陵地でなければ、まず水は出ます。

土砂で出来た山でも、急激に下っていく土地は水が出ないことが多いです。

山の頂上を切り取ったニュータウンでは、まず水は出ません。

1級河川が通る平野部は、まず水が出ます。

田んぼが多い地域でも、田んぼ=井戸水という因果関係はありません。

井戸水が出るかどうかの見極めは、簡単であり難しいものです。

ただ言えることは、地下水は嘘をつきません。

自然のままに、常に自然のままに流れています。




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