トミーさんの井戸掘り勉強塾

[マチャアキJAPAN、2011ネパール、2012ザンジバル、2015カンボジア][2013/Dash島]テレビ出演

井戸ポンプから水が出ない原因

2015年08月22日 | 日記
確か以前にもポンプの故障の原因を書いたと思いますが、

あまりにもお問い合わせが多いので、もう一度お話したいと思います。

井戸ポンプの故障の原因は何か?

と言うより、井戸ポンプからなぜ水が出ないのか?という事に説明いたします。

お問い合わせがあり現地に行ってみると、ほとんどポンプの故障ではありません。

井戸のポンプって意外に丈夫で20年30年と動いているのも珍しくありません。

モーターが焼けたと言う事例は、私の場合あまり記憶にありません。

ほとんどが故障ではなく、ちょっとした不具合なのです。


順番に説明いたします。


その1、モーターが回っていない

1.ブレーカーのスイッチが切れてませんか? 必ずどこかにスイッチがあります。

2.モーターが「ウーン」と言ってるが回らない。 インペラーに砂が噛んでいる。

インペラーに砂などが噛みモーターが回らず、モーターが熱をもってきます。
それが理由でブレーカが切れ、正常な動作ができなくなります。
モーターの軸にマイナスドライバーがはまる切れ込みがありますので
マイナスドライバーをはめ込んで、強制的に左右に回すと軽く動くようになります。
分からなければ、モーターを外してインペラーを掃除しても良いです。
モーターが動き出すときは、ちょっとした砂の粒子を噛むだけでも
モーターに無理がかかってしまうのです。


その2、 モーターが回っているが水が出ない

1.呼び水が落ちて水を吸い上げない。 呼び水を満タンに入れましょう。

2.呼び水は入れたが、それでも水が上がらない。 インペラーの消耗かも?

地上式ポンプの場合、吸い込み側のどこかに水が戻らないように逆止弁があります。
そこに不純物が付着するとポンプ内の水が井戸に戻ってしまいます。
そのため、呼び水が空の状態になるので水は上がってきません。
呼び水を入れても全然水が出なければインペラーの消耗が考えられます。
実は、インペラーがある程度消耗していても水は汲み上げてきます。
しかし、いったん呼び水を落としてしまうと上がってきません。
理由は、逆止弁が機能して水が満水状態であれば即水を吸い上げます。
しかし、水が落ちてしまうと、まず給水管の空気を吸い上げなければなりません。
この空気を上げきって初めて水が出てくるわけです。
それができなければポンプの替え時なのですが、実は裏技があります。
言葉では説明が難しいのですが、井戸内の給水管の先端にフードバルブをつけて
吸水管に水をいれ満水にしてやると水は汲み上がってくるはずです。
でも、仮に水が出たとしてもポンプの寿命は短いですね。
この説明の意味が分からない人は、残念ながらポンプの交換ですね。

それから、意外に多いのは給水管の破損による空気漏れです。
給水管のどこかから空気が入ると水は上がりません。
砂こし器を付けている場合、そこから空気が入り込んでる事も多いです。
また、砂こし器の網の目詰まりで水が出ないこともよくあります。

圧力センサーのフロートの引っ掛かりでスイッチがうまく作動しないこともあります。
鉄分などの付着でフロートが動かずスイッチが入らなかったり、
蛇口を閉めてもいつまでもポンプが止まらないと言う現象が起こります。
センサーを外して掃除しましょうね。


今日の説明は言葉だけでは難しいかもしれません。
しかし、この言葉の意味が分からない人は多分自分で対処できないと思います。

井戸のポンプは突然壊れるというケースは少ないです
インペラーの消耗が無ければ、まず井戸ポンプは使えるはずです。


もう一度簡単に言います。


井戸ポンプの不具合の最も多いのは、この2つ

1.インペラーの砂の噛み付き

2.鉄分や藻などの不純物による逆止弁やセンサーの不具合


ポンプ以外の不具合は、

給水管の破損や劣化による空気漏れ


以上の事が、不具合の90%を占めています


あと、インペラーの消耗はインペラーの交換ですが、

正直、ポンプを新品に交換したほうが良いと思います。


以上のように、よっぽどでない限りモーターなどの故障は少ないです。


最後に、「ギャー」って言う異音や、圧力タンクやモーター軸からの水漏れは

もうポンプの交換をおすすめします。


やっぱり、今日の説明は難しかったかな?




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